ニュース

商用可・無料のAI音声読み上げツール「VOICEVOX」にMac版が登場 ~最新プレビュー版【18:00追記】

ユーザーインターフェイス・機能も熟成。同梱のキャラクターは総勢5人に

「VOICEVOX」v0.10.2

 音声合成ソフト「VOICEVOX」の最新プレリリース版v0.10.2が、1月29日に公開された。本バージョンではMac版が新たに追加されている。

 「VOICEVOX」は、好みのキャラクターにテキストを読み上げさせることのできる音声合成ソフト。手軽に「そこそこ品質がよい」結果を得られるのが魅力で、有償ツールほどの機能は持たないが、誰でもすぐに扱えて、やろうと思えば簡単なイントネーションなどの調整まで行える柔軟性を持つ。標準で複数のキャラクターが含まれている点や、商用・非商用問わず無料で使える点もうれしいポイント。音声合成ソフトを使ったことないユーザーや、使ったことはあるが挫折してしまったユーザー、難しそうで手が出せないでいるユーザーに是非お勧めしたい。

 ライセンスは「LGPL v3」で、現在公式サイトから無償でダウンロード可能(キャラクターに関してはそれぞれのライセンスに準拠)。今回紹介するプレリリース版は「GitHub」のリリースページのみの配布となるようだ。

 本バージョンの目玉は、Windows/Linux向けに加え、Mac版のバイナリが追加されたこと。インストーラー版とZIP版が選択できる。ただし、Mac版は現在のところ、CPU版のみの提供となる模様。Windows/LinuxではGPU(NVIDIA)版も利用できる。

Mac向けのインストーラー版「VOICEVOX」v0.10.2
「開発元を検証できないため開けません」というエラーが出る
ブロックを解除すれば、実行は可能

 そのほかにも、コアをオープンソースの深層学習モデルフォーマット「ONNX」(Open Neural Network Exchange)へ移行させることでアプリの高速化とサイズ削減を実現。プリセットやテキスト欄の並び替え、音声を繋げて書き出す機能、疑問文のとき語尾の音高を上げる機能、単語内のパラメータの一括調整機能、ツールバーのカスタマイズ、再生位置に追従する機能、音声を途中から再生する機能などが追加され、使い勝手が向上している。

 また、以前の紹介したバージョンからは同梱キャラクターが拡充されており、「四国めたん」、「ずんだもん」のほかにも「春日部つむぎ」「雨晴はう」「波音リツ」が利用できる。

「四国めたん」
「ずんだもん」
「春日部つむぎ」
「雨晴はう」
「波音リツ」
ファイルサイズは削減されたが、GPU版は相変わらず1GBを超えるファイルサイズとなっているので、インストールの際は注意したい

[2022年1月31日18:00編集部追記] プレビュー版は、公式サイトから直接ダウンロードできませんが、GitHubのリリースページからダウンロード可能です。

ソフトウェア情報

「VOICEVOX」
【著作権者】
ヒホ 氏
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.10.2(22/01/29)