ニュース

「Visual Studio 2022」に初めてのマイナーアップデート ~v17.1を公開

検索の高速化やコードの自動保存など、多くの新機能を導入

「Visual Studio 2022」v17.1

 米Microsoftは2月15日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2022」の最新版v17.1を公開した。昨年11月にリリースされて以来、初めてのマイナーアップデートとなる。

 「Visual Studio 2022」は、64bit化された初めての「Visual Studio」。Windows環境で.NET/C++を用いたデスクトップ・モバイル・Webアプリの開発などが行える。大規模チーム向けの「Enterprise」、小規模チーム向けの「Professional」に加え、学生・入門者・オープンソース貢献者向けに無償提供されている「Community」の3エディション用意されており、現在「visualstudio.microsoft.com」からダウンロード可能。Mac版は現在、正式リリースに向けプレビューテスト中だ。

 v17.1における変更は多岐にわたる。なかでもインデックス付きのファイル内検索が既定で有効化され、検索結果が高速に表示されるようになった点や、「Visual Studio」あフォーカスを失うたびにコードファイルを自動で保存する機能(既定で無効)が導入されたのは、生産性の向上に役立ちそうだ。

 また、統合「Git」機能も強化され、デタッチドヘッド(detached head)の対応が拡充。現在のブランチとリポジトリ内の他のブランチを比較できるようになり、プルリクエストやブランチ削除の準備をしながらブランチを管理するのが容易になった。コミットをチェックアウトしたり、任意のリモートブランチのヘッドをチェックアウトするのも簡単だ。

 そのほかにも、ソリューションの必要な部分だけを素早く読み込めるソリューションフィルターなどが新たに導入されているとのこと。組み込み・リアルタイムOSにおけるC++言語開発に便利な機能も追加されている。

 すでに「Visual Studio 2022」を利用中の場合は、[ヘルプ]-[更新プログラムの確認]機能から最新版へのアップデートが可能。本バージョンではインストール後に必要な再起動の回数も削減されている。

[ヘルプ]-[更新プログラムの確認]機能から最新版へのアップデートが可能

 なお、前バージョンのv17.0は「LTSC」(長期サービス)チャネルで提供が続けられる。「Enterprise」「Professional」の両エディションならば、「Visual Studio 2022」を「Current」から「LTSC」チャネルに切り替え、18カ月間マイナーアップデートを行わずに利用できる。「Community」エディションでセキュリティパッチを含むサポートを受ける場合は、v17.1へのアップデートが必要だ。