ニュース
「Visual Studio 2022」v17.2が公開 ~18カ月サポートされるLTSリリース
アップデート処理の遅延・失敗に注意
2022年5月12日 17:37
米Microsoftは5月10日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2022」の最新版v17.2を公開した。このリリースで、コミュニティから寄せられた400以上ものフィードバックに対応。C#/.NET開発の継続的な改善、パフォーマンスの向上、C++開発機能の拡充、新しい「Azure」デプロイツールの提供などが行われている。また、v17.3 Preview 1の提供も開始されている。
なお、米国地域以外で「Visual Studio」などのアップデート処理に遅延や失敗が発生しているようだ。開発コミュニティで共有されている回避策を実行するか、問題が解決されるまでしばらく待つとよいだろう。
本バージョンにおける主な新機能は、以下の通り。
- ソースリンク:「NuGet」から追加した.NETアセンブリのソースコードを開発者がデバッグできるようにする
- 生文字列リテラル(raw string literal)のリファクタリング:「C# 11」で追加された生文字列リテラルを利用するように提案。JSONやXMLなどの複数行テキストをエスケープなしでソースコードに埋め込める
- 新しいIEnumerableデバッガー:コレクションをビジュアライズ。ソートやエクスポートも行える
- Razor エディターの強化:Razor記法のサポートが拡充され、リージョンの折り畳みやスニペットなどに対応
- Web Live Preview:ASP.NET Web Formsのデザイナーが刷新。最新のWeb技術をフルサポートし、ソースコードの変更をリアルタイムで反映。見本データではなく「生の」データでプレビューできるなどより強力に
- Azure:「Azure Container Apps」対応をはじめとするさまざまな改善
- C++:「C++ 20」モジュールのサポートを「Visual Studio」の「CMake」に追加。組み込み開発者向け機能のユーザービリティも改善
- Git:コミットグラフを統合。パフォーマンスも向上
なお、v17.2は「Visual Studio 2022」で2番目の「LTSC」(長期サービス)チャネルとなる。「Enterprise」もしくは「Professional」エディションであれば、チャネルを「Current」から「LTSC」に切り替えることで18カ月間、v17.2系を使い続けることができる。