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「Microsoft Edge」も「バージョン 100」に到達 ~Webサイトとの互換性には注意

「エクスプローラー」「Outlook」のPDFプレビューエンジンとして利用可能に

「Microsoft Edge」v100.0.1185.29

 米Microsoftは4月1日(現地時間)、デスクトップ向け「Microsoft Edge」の最新安定(Stable)版v100.0.1185.29を公開した。節目となる「バージョン 100」では、PDFビューワー機能を強化。PDFファイルのプレビューや、デジタル署名されたPDFドキュメントの閲覧がサポートされた。

「エクスプローラー」でPDFファイルをプレビュー
「Microsoft Outlook」でPDFファイルをプレビュー

 PDFファイルのプレビューは、「エクスプローラー」と「Microsoft Outlook」で利用可能。「Adobe Acrobat Reader」をはじめとする高機能なサードパーティー製アプリをわざわざ用意しなくても、「Edge」内蔵の軽量PDFビューワーでローカルファイルの内容を確認できる。「Adobe Acrobat Reader」や「Microsoft PowerToys」で確認された互換性問題も回避可能だ。

 また、ハードウェアによるスタック保護(Hardware-enforced Stack Protection)の導入も正式にアナウンスされた。これは万が一「Edge」がメモリ破壊の脆弱性を突かれても、「シャドースタック」と呼ばれる仕組みで不審な処理を検知して、OSが実行をブロックできるセキュリティ緩和策で、Windows 8以降で利用可能。「Control-Flow Enforcement Technology」(CET)を搭載したCPUが必要となる。

 脆弱性の修正はCVE番号ベースで22件。内容は「Google Chrome」v100.0.4896.60と基本的に同じだが、「Edge」独自の問題が6件含まれている。できるだけ早いアップデートをお勧めする。

 なお、バージョンナンバーが2桁から3桁へ繰り上がる影響で、一部のWebサイトで不具合が発生する可能性がある。

 不具合が重大な場合は、Webサイトの管理者に不具合を報告するとともに、メジャーバージョンを「99」に固定する試験的フラグを有効化しておくとよい。よくわからない場合は、一時的に「Firefox」などの他のWebブラウザーを利用してもよいだろう。

アドレスバーに「edge://flags/#force-major-version-to-minor」と入力して[Enter]キーを押し、試験的フラグへアクセス

 デスクトップ版「Microsoft Edge」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。すでに「Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上の[設定など](…)メニューから[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。すぐにアップデートを受け取れない場合もあるので、その場合は時間をおいて再度試してみてほしい。