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「Firefox」も「バージョン 100」に ~Chrome/Edgeに続く

ピクチャーインピクチャーで字幕をサポート。一部Windows環境では「AV1」ハードウェアデコードにも対応

「Firefox」v100.0

 Mozillaは5月3日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v100.0を正式公開した。「Google Chrome」「Microsoft Edge」に続き、節目となる「バージョン 100」を迎えたことになる。

 「Firefox 100」における目玉は、ピクチャーインピクチャーで「YouTube」、「Prime Video」(Amazon)、「Netflix」の動画を視聴する際に字幕を表示できるようになったことだ。「Coursera.org」、「Canadian Broadcasting Corporation」など、「WebVTT」(Web Video Text Track)形式を用いる動画サイトの字幕にも対応する。

「WebVTT」キャプションをピクチャーインピクチャーでも表示可能に

 さらに、ハードウェアアクセラレーションによる「AV1」ビデオデコーディングが対応環境で有効化された。

  • Intel(11世代以降)
  • AMD RDNA 2(Navi 24を除く)
  • GeForce RTX 30シリーズ

 ただし、これはWindows版のみ。また、「Microsoft Store」から「AV1 Video Extension」をインストールしなければならない場合がある。

 また、Intel製GPUを搭載するWindows環境でビデオオーバーレイが有効化された。ビデオ再生時の消費電力が削減される。

 そのほかにも、以下の改善が導入されているとのこと。

  • インストール後の初回起動時に「Firefox」の言語がOSの言語と一致しない場合、それを検出してユーザーが2つの言語を選択できるようになった
  • 「Firefox」のスペルチェックで複数の言語をサポート
  • Mac版「Firefox」でHDRビデオがサポート。まずは「YouTube」から対応が開始され、「macOS 11」以降でより忠実度の高いビデオコンテンツを楽しめる
  • ペイントと他のイベント処理の関係を調整。「Twitch」でボリュームスライダーを調整する際のパフォーマンスが顕著に改善される
  • Windows 11とLinuxでスクロールバーがデフォルトでスペースをとらないように
  • 英国でクレジットカードの自動入力とキャプチャをサポート
  • 参照元からのプライバシー漏えいを防ぐため、クロスサイトのサブリソースや「iframe」リクエストを無視するように

 セキュリティ関連の修正は、9件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が6件、上から3番目の「Moderate」が2件、最低の「Low」が1件となっている。任意コードの実行などにつながるおそれがあるため、できるだけ早い対処が必要だ。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。