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「LibreOffice 7.4 Community」が公開、スプレッドシートで16,384列まで扱えるように
スパークラインもサポート。Windows 10/11ではダークモードの実験導入も
2022年8月19日 10:39
The Document Foundation(TDF)は8月18日(中央ヨーロッパ時間)、オープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice 7.4 Community」を公開した。「LibreOffice 7.3」の後継となるメジャーアップデートで、いくつかの新機能が追加されている。
「LibreOffice」全般
まず、「LibreOffice」スイート共通の改善点として、WebP形式とEMZ/WMZ形式の画像ファイルがサポートされた。WebP(ウェッピー)はGoogleが主導するオープンソースの静止画フォーマットで、近年ではWebページに用いられることが増えてきた。EMZ/WMZ形式は主に「Microsoft Office」のイラストに用いられている画像形式だ。
そのほかにも「ScriptForge」ライブラリにヘルプページが追加。拡張機能マネージャーにも検索フィールドが導入された。パフォーマンスと互換性も改善されているという。まだ実験段階だが、Windows 10/11環境でダークテーマがサポートされた点にも注目だ。
ワープロソフト「Writer」
「Writer」では脚注領域での変更追跡が改善。番号付きリストを編集した際は、変更表示モードで元の番号を確認できるようになった。
また、ハイフネーション関連のオプションが拡充され、タイポグラフィ設定で微調整が行えるようになっている。
表計算ソフト「Calc」
「Calc」での目玉は、スプレッドシートで16,384列まで扱えるようになったことだ。スパークラインや、シートを検索できるメニュー項目なども追加された。また、多くの列にデータが含まれている場合のパフォーマンスも向上しているとのこと。
スライド作成ツール「Impress」
「Impress」では、新しいドキュメントテーマがサポートされた。マスターページでドキュメントテーマを定義し、シェイプテキストやエフェクトからテーマカラーを選べる。
「LibreOffice 7.4 Community」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在「libreoffice.org」から無償でダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10およびWindows Server 2012をサポートしており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。「Apple Silicon」(M1)でのネイティブ動作も可能。
なお、新しい機能よりも安定性と互換性を優先したいユーザーは「LibreOffice 7.3」シリーズの利用が推奨されている。執筆時現在の最新版は、7月にリリースされた「LibreOffice 7.3.5 Community」。
なお、「LibreOffice 7.4」ではFTPサポートが非推奨となった。まだ利用できるが、将来バージョンでは削除される予定。また、Mac版の対応OSが「macOS 10.13」以降に変更されているので注意。
ソフトウェア情報
- 「LibreOffice」v7.4系統
- 【著作権者】
- LibreOffice contributors
- 【対応OS】
- Windows 7/8/10およびWindows Server 2012
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 7.4.0.3(22/08/18)