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「Microsoft Office」用の「DeepL」アドインは1日で作れる ~公式ブログが紹介

「Google スプレッドシート」に「DeepL」を組み込むスクリプトの例も

「DeepL」の公式ブログ

 AIを用いた翻訳サービス「DeepL」には開発者向けのAPIが用意されており、Python、.NET、Node.js、PHP、Java向けにはクライアントライブラリとOpenAPI(Swagger)の仕様書が提供されている。これを利用すれば、「Microsoft Office」アドインの開発も1日で行えるという。独DeepLは12月20日(日本時間)、公式ブログでその方法と成果物であるスニペットを公開している。

 「Office」アドインのプロジェクトは、同社が月に1度開催している「Hack Friday」の成果だ。「Hack Friday」は日常業務をひととき忘れて、従業員が自分の興味のあるプロジェクトに従事する日だが、APIを「いじくり回す」には絶好の機会であるという。

 「DeepL」のAPIを「Office」でテストするにあたっては、Microsoftが提供している「Script Lab」が用いられた。これは「Word」や「Excel」、「PowerPoint」上で手軽にOfficeスクリプトのコードを試せるようにしたアドイン。「Microsoft Garage」と呼ばれるプロジェクトで開発されたものだが、これも従業員が自由に自分のアイデアに取り組めるようにともうけられた場で、その点では「Hack Friday」とよく似ている。

「Word」や「Excel」、「PowerPoint」上で手軽にOfficeスクリプトのコードを試せるアドイン「Script Lab」

 「Script Lab」でAPIへアクセスするコードが動くことを試したら、あとはMicrosoftが提供するOfficeアドイン向けの「Yeoman」ジェネレーターでコードのひな型を作成し、それと組み合わせるだけだ。実際のスクリプトの断片(スニペット)は「Gist」から入手できる。

「DeepL」の「Office」アドイン

 そのほかにも、同社は「Google スプレッドシート」に「DeepL」を組み込むスクリプトの例も用意している。興味のある開発者はぜひ参照してほしい。

 なお、「DeepL」のAPIを用いた開発は無償で始められる。ただし、翻訳可能なのは1カ月あたり500,000文字までで、それ以上は「DeepL API Pro」(月額630円+1,000,000文字あたり2,500円)のサブスクリプションを購入する必要がある。