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「Meta Quest 2」が「Unreal Engine 5」を公式サポート ~「UE4」へのサポートは縮小へ

引き続き「Nanite」は動作しないことも明らかに

「Meta Quest 2」が「Unreal Engine 5」を公式サポート

 米Metaは3月14日(現地時間)、米Epic Gamesが開発したゲームエンジン「Unreal Engine 5(UE5)」への公式サポートを正式発表した。VRヘッドセット「Meta Quest 2」向けコンテンツで、レンダリング品質が飛躍的に向上したUE5を正式に利用可能となる。

 「Unreal Engine」は、メタバース界で優勢となっている「Unity」と並ぶ、世界でもっとも普及しているリアルタイム3D制作プラットフォームの1つで、UE5はその最新版。Metaは、本発表以前にUE5向けの開発ブランチを公開していたが、機能的な統合に課題があるとして、アクティブなアプリ開発には「Unreal Engine 4.27」の利用を推奨していた

 今回の公式サポートを伴い、プラグイン名を「OculusVR」から「MetaXR」に変更。MetaがサポートするAPIは「OpenXR」となる。ただし、UE5の核を担う「Nanite」(遠景にあるオブジェクトのポリゴンを自動で削減して軽量化する技術)については動作しないほか、初代「Meta Quest」はUE5をサポートしない。

 Metaは引き続き、開発中のプロジェクトがある場合には「Unreal Engine」のバージョンをアップグレードしないよう呼び掛けている。

 また、既存の「Unreal Engine 4(UE4)」のサポートについては、6月リリース予定のパッチ「Unreal Engine 4 Integration」v55を最後に縮小する姿勢を明らかにしている。

 なお、v55以降、UE4向けの新機能や定期的なバグ修正を提供することはないとするものの、重要なバグ修正については引き続き、2023年末までサポートを継続予定とのこと。サポート終了後もGitHubリポジトリは参照可能で、かつUE4を利用したアプリの「Meta Quest Store」あるいは「App Lab」への投稿・配信が制限されることはないとしている。