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Microsoftが「Office」アプリ左上のクイックアクセスバー削除を反省、再び既定でONに

[元に戻す]や[やり直し]ボタンが復活。[自動保存]も消去可能

「Microsoft 365」アプリの「クイック アクセス ツールバー」が元の仕様に

 米Microsoftは4月6日(現地時間)、「Microsoft 365」アプリの「クイック アクセス ツールバー」を既定で有効化すると発表した。このツールバーは2021年後半に実施されたビジュアルリフレッシュの際に既定で非表示とされたが、あまり評判がよくなかったようだ。

 「クイック アクセス ツールバー」(QAT)とは、「Word」や「Excel」の画面右上の[自動保存]トグルスイッチなどが表示されている部分のこと。従来は[元に戻す][やり直し]などのボタンも既定で表示されていたが、リボンの[ホーム]タブにもあるとして、ユーザーインターフェイスを整理するため[自動保存]スイッチを残して取り除かれた。

 しかし、リボンは場所をとるため非表示にしているユーザーもいる。また、常に[ホーム]タブを表示しているわけではない。そのため、[元に戻す]や[やり直し]といったコマンドを利用するためにリボンを表示したり、[ホーム]タブへ切り替えるといった操作が発生してしまっていた。

 また、[自動保存]スイッチを消したいユーザーにとっても、「クイック アクセス ツールバー」がないのは不満であったようだ。「クイック アクセス ツールバー」であれば、チェックボックスをOFFにするだけで[自動保存]スイッチを非表示にすることができる。

「クイック アクセス ツールバー」のメニュー

 同社はアンケートやアプリ内のフィードバックを通じて、この変更がワークフローの混乱や遅延を招いていたことを知り、「クイック アクセス ツールバー」を元の仕様へ戻すことにしたという。タイトルバーへ「クイック アクセス ツールバー」を置きたくない場合は、リボンの下に配置することもできる。

タイトルバーへ「クイック アクセス ツールバー」を置きたくない場合は、リボンの下に配置することも

 なお、この変更はパイロットプログラム「Microsoft 365 Insider」で先行展開される。「バージョン2305」(Build 16403.20000)以降に更新すれば体験可能だ。このテストで大きな問題がなければ、いずれ一般ユーザーにも展開される。