ニュース

「Microsoft Office」の新デザインがベータを卒業、プレビューチャネル全ユーザーに開放

タイトルバーにあった「クイック アクセス ツールバー」は既定で非表示に

「Office Insider」最新チャネル(プレビュー)に加入しているすべてのユーザーが「Microsoft Office」のビジュアルアップデートを利用できるように

 米Microsoftは10月11日(現地時間)、「Office Insider」最新チャネル(プレビュー)に加入しているすべてのユーザーが「Microsoft Office」のビジュアルアップデートを利用できるようになったと発表した。同社は今年6月、デスクトップ版「Microsoft Office」を「Windows 11」にマッチしたデザインへ刷新する計画を発表していたが、そのテストも佳境を迎えることになる。

デスクトップ版「Microsoft Office」を「Windows 11」にマッチしたデザインへ刷新

 新しいデスクトップ版「Office」の外観はモダンで親しみやすいだけでなく、とくにWindows版では「Word」、「Excel」、「PowerPoint」、「OneNote」、「Outlook」などのOfficeアプリ間でデザインが統一されており、より自然かつシームレスに利用できるよう設計されている。テーマは既定でWindowsのライト・ダークテーマと連動するようになり、他のアプリと調和が図られた。

 画面左上にはクラウドへ自動保存するためのボタンが、画面右上には[共有]や[コメント]などのリアルタイムコラボレーションのためのボタンが固定表示されるようになるなど、オフィスとリモートのハイブリッドワークにも配慮したデザインになっているのも特徴だ。

ダークモードの「Word」。OSのテーマ設定と連動する

 一方で、従来のユーザーが戸惑わせる変更点もいくつか見受けられる。たとえばタイトルバーにあった「クイック アクセス ツールバー」は既定で非表示になった。[保存]ボタン以外は利用できなくなっているが、これは手動で有効化することが可能。[保存]ボタンは固定表示で、消すことはできない。また、OfficeテーマがWindowsテーマと同期されるようになった影響で、一部の環境で見栄えが勝手に変わってしまうことも予想される。

タイトルバーにあった「クイック アクセス ツールバー」は既定で非表示に
「クイック アクセス ツールバー」は[リボンを表示]メニューから再度有効化できる
復活した「クイック アクセス ツールバー」
リボンの上に移動させた様子

 また、マイカ(雲母)マテリアル効果など、一部のWindows 11のデザインはまだ導入されていない。これらは今後の課題となりそうだ。

 新しい「Office」のデザインは、「バージョン 2108」(Build 14326.20046)以降で利用可能。Windows 11の場合は自動で適用されるが、不要な場合は[近日公開の機能]サイドパネルで機能をオプトアウト(拒否)することもできる。[近日公開の機能]パネルは、タイトルバー右側のラッパアイコンからアクセス可能。

 Windows 10の場合はユーザーが許可した場合のみ適用される(オプトイン)仕組みだが、拒否した後も[近日公開の機能]パネルからいつでも有効化できる。

Windows 10の場合はユーザーが許可した場合のみ適用