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Rust製の高速コードエディター「Zed」がAIコーディング支援「GitHub Copilot」に対応

マルチプラットフォーム対応には大きな進展はなし

「Zed」のWebサイト

 Rust言語を採用したコードエディター「Zed」で、「GitHub Copilot」が利用できるようになった。開発チームが4月20日(米国時間)、公式ブログで明らかにした。

 「Zed」は、開発を終了した「Atom」プロジェクトのメンバーが主導する次世代コードエディターのプロジェクト。「Electron」を捨て、「Rust」言語を採用し、UIにGPUをフル活用することにより、パフォーマンスを極めようという野心的なプロジェクトだ。

 一方の「GitHub Copilot」は、人工知能(AI)技術を活用したコーディング支援機能で、コメントや関数のシグネチャーをもとにプログラマーがこれから書こうとする実装を予測し、代わりに書いてくれる。すでに多くの導入実績があり、おおむね好評を得ているが、公式のAPIは用意されておらず、「Visual Studio Code」「Neovim」などの対応エディターを利用する必要がある。

 しかし、「Zed」の開発チームは「Neovim」プラグインが言語サーバープロトコル(LSP)を介して「GitHub Copilot」と対話していることに注目。同じくLSPをサポートする「Zed」でも、「GitHub Copilot」と連携できるようにした。認証UIの追加、提案されるコードをエディターに表示する処理、既存機能との競合の解消などを独自に行う必要はあったものの、比較的容易に実装が完了したようだ。

 「GitHub Copilot」は「Zed」v0.82でサポートされており、ステータスバーアイコンから簡単にON/OFFを切り替えられる。設定ファイルを編集すれば、完全に無効化することも可能だ。

 ただし、マルチプラットフォーム対応に大きな進展はないようで、これを試せるのはmacOS環境だけだ。