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「GitHub Copilot」が一般公開 ~書こうと思っているコードをAIが勝手に具体化

価格は月額10米ドルから

「GitHub Copilot」のWebサイト

 米GitHubは6月21日(現地時間)、「GitHub Copilot」を一般公開した。昨年6月にテクニカルプレビューが発表されて以来、約1年間にわたりテストが続けられていたが、今回の正式リリースですべての開発者に開放されることになった。

 「GitHub Copilot」は、人工知能(AI)技術を活用したコーディング支援機能。コメントや関数のシグネチャーから文脈を読み取り、プログラマーがこれから書こうとする実装を予測して、それを代わりに書いてくれる。機長が副操縦士(co-pilot)の操縦をチェック・指導するように、開発者はAIが書いたソースコードを受け入れ、必要があれば手直しするだけでコーディングを完了できる。

 この機械学習モデルは「OpenAI Codex」に基づいており、「GitHub」で公開されている何十億行ものコードでトレーニングされている。提案されるコードはもちろん完璧というわけにはいかないが、それでもなかなかの品質で、最近の評価によると「GitHub Copilot」が提案するコードのうち、平均して約26%がユーザーに受け入れられているという。この数値はプログラミング言語によっても異なり、たとえば「Python」などでは40%にも上る。

 提案されるコードは、かならずしもそのまま実行できるとは限らない。また、既存のソースコードを学習するという仕組み上、古いコーディングスタイルやすでに非推奨になっている実装が提案されることもあるが、「Copilot」の示すコードを叩き台にすれば、よりよいコードを考えることにリソースを集中でき、まるでAIとペアプログラミングをしているかのような感覚を味わえる。勘所をおさえて利用すれば生産性を大きく向上させることができるだろう。

 「GitHub Copilot」は現在、「Visual Studio Code」、「Visual Studio」、「Neovim」およびJetBrains製の各種統合開発環境(IDE)で利用可能。プログラミング言語は「Python」、「JavaScript」、「TypeScript」、「Go」、「Ruby」など12以上をサポートする。価格は月額10米ドル、年額100米ドルで、60日間の試用が可能だ。

価格は月額10米ドル、年額100米ドルで、60日間の試用が可能

 なお、2022年8月22日までは無償で利用できるとのこと。また、学生や著名なオープンソースのメンテナーには無償で提供される。