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Microsoft、超解像ゲームのための統一API「DirectSR」を発表 ~NVIDIA、AMD、Intelに対応

GPUが自律的にワークフローを管理する「Work Graphs API」と併せて「GDC2024」で

公式ブログ「Windows Developer Blog」

 米Microsoftは2月28日(米国時間)、今年の「Game Developers Conference」(GDC2024)で発表される「DirectX」のイノベーションを、公式ブログ「Windows Developer Blog」で公表した。

DirectSR

 「DirectSR」は、次世代ゲームに超解像(Super Resolution:SR)技術をシームレスに統合できるよう、GPUハードウェアベンダーと協力して設計された新しいAPI。現在の超解像技術はNVIDIAの「DLSS Super Resolution」、AMDの「FidelityFX Super Resolution」、Intelの「XeSS」などが乱立している状態だが、これらのインターフェイスを統一し、単一のコードパスで超解像技術をゲームに追加できるようにする。

 「DirectSR」のパブリックプレビューは、間もなく「Agility SDK」を通じて実施される予定。「Agility SDK」はWindowsと切り離されているので、Windows 10以降であればOSをアップデートしなくても最新の「DirectX」機能を利用できる。

Work Graphs API

 「Shader Model 6.8」による「Work Graphs API」は、GPUがレンダリング処理を自律的に管理し、パフォーマンスと効率を高めることを目的としたAPIセットで、GPUワークロードに革命をもたらすと期待されている。

 「GDC 2024」では「Work Graphs」の最新動向として、「DirectX State of the Union」とAMDの「Future of GPU Programming」という2つのセッションが設けられ、AMDとNVIDIAのパートナーによるデモとサンプルがお披露目される予定。また、「DirectX」デバッガー「PIX」に関しても「Work Graphs」と「DirectSR」のパフォーマンスチューニングとデバッグが行える最新のものが紹介されるとのこと。

GPUワークグラフのサンプル。各ノードのシェーダーコードが、他のノードの起動を待たずに他のノードの呼び出しを要求できるのであれば、それを実行できるよう自律的にスケジュールできるようにするのがゴール