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次期サーバーOS「Windows Server 2025」の「Hyper-V」に搭載予定の機能が公表

GPUパーティショニング、ワークグループクラスターなどに期待

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 米Microsoftは3月4日(現地時間)、次期サーバーOS「Windows Server 2025」の「Hyper-V」に搭載予定の機能を明らかにした。「Hyper-V」はWindowsに標準搭載されているハードウェア仮想化機能。仮想マシン(VM)にさまざまなOS(Windows以外にも対応)をインストールして利用できるほか、信頼できないプログラムをシステムから隔離された環境で実行する「仮想化ベースのセキュリティ」(VBS)などにも用いられている。同社のクラウドサービス「Azure」でも活用されている基幹技術だ。

GPUパーティショニング

 GPUパーティショニング(GPU-P)は、物理GPUを分割して複数のVMと共有できるようにする機能。それぞれのVMがGPU全体にアクセスするのではなく、物理GPUを分割(パーティショニング)し、それをそれぞれのVMが占有する。GPU全体を共有する方式に比べ、パーティショニングがセキュリティ境界となるため、他のVMによる不正アクセスを防止できるという効果もある。

 「GPU-P」は非常に柔軟で、2台のスタンドアロンサーバー間でパーティション化されたGPUを搭載したVMをライブマイグレーションすることもできるとのこと。クラスターは不要で、テスト・開発にも最適だという。

ワークグループクラスター

 加えて、エッジ環境における「Hyper-V」のデプロイをより簡単にするための重要な変更が加えられるとのこと。

 「Windows Server 2022」までは、クラスターを展開する際に「Active Directory」(AD)が必要だった。これはデータセンターでは問題とならないが、エッジでは複雑さが増すのが問題だった。

 「Windows Server 2025」ではこれを解決するため、「ワークグループクラスター」を展開する機能が導入される。「ワークグループクラスター」はADを必要としない、証明書ベースのソリューションとなっているため、エッジ環境での展開が容易になる。