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「Claude 3」外部ツールやAPIとの連携が可能に ~「Tool use」一般提供開始
ニーズに即したカスタムAIアシスタントを構築できる
2024年5月31日 14:45
米Anthropicは5月31日(日本時間)、AIチャットボット「Claude 3」(以下、Claude)において、外部ツールやAPIとの連携を可能にする機能「Tool use」の一般提供を開始した。Anthropic Messages API、Amazon Bedrock、Google CloudのVertex AI上における、すべての「Claude 3」モデルファミリー(「Haiku」「Sonnet」「Opus」を含む)で利用できる。
外部ツールやAPIとの相互作用が可能になることで、「Claude」はタスクを実行するために適切なツールを選択し、自然言語によるリクエストに基づくより動的で正確なレスポンスを提供できるようになる。ベータ版の時点で、すでに多くの開発者がこの機能を通じてカスタムAIアシスタントを構築していたという。
主なアクションは下記の通り。
- 構造化されていないテキストから構造化データを抽出
請求書から名前、日付、金額を取得して、手動によるデータ入力を削減 - 自然言語リクエストを構造化されたAPI呼び出しに変換
チームが簡単なコマンドを使用して一般的なアクションを手動で実行できる - データベースを検索したり、Web APIを使用して質問に回答
サポートチャットボットで顧客からの問い合わせに対して即座に正確な回答を提供する - ソフトウェアAPIを通じて単純なタスクを自動化
時間を節約し、データ入力やファイル管理のエラーを最小限に抑える - 細かいタスクのために複数の高速サブエージェントを調整
例えば、出席者の空き状況に基づいて最適な会議時間を自動的に見つける、など
また、「Claude 3」モデルのインテリジェンスをツール上で簡単に活用できるよう、開発者がエンドユーザーエクスペリエンスをさらにカスタマイズできるようにする機能も組み込まれている。例えば、開発者は「Claude」が使用するツールを指定したり、その選択を「Claude」に任せたりできるため、よりターゲットを絞った効率的なアプリケーションを作成できるとのこと。
なお、Anthropicの公式ガイドによると、複雑なツールの使用をナビゲートするには最上位モデルの「Claude 3 Opus」を使用し、単純なツールを扱う場合は基盤モデルの「Haiku」を使用することを勧めている。「Opus」は、他のモデルと比較して最も多くの同時性ツールを処理可能で、不足している引数を把握する能力に優れているとしている。