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AMD製GPUでも超解像に対応した「VLC media player 3.0.21」が公開【6月11日追記】

古い動画もAIがキレイに。脆弱性の修正も

「VLC media player 3.0.21」

 仏VideoLAN Projectは、「VLC media player 3.0.21」を正式公開した。2023年11月以来、約半年ぶりのアップデートとなる。

 デスクトップ版「VLC media player」は、オープンソースで開発されているマルチプラットフォーム対応のメディアプレイヤー。わざわざ追加のコーデックを導入しなくても、幅広いファイルフォーマットに対応しているのが魅力だ。対応OSはWindows/Mac/Linuxなどで、現在「videolan.org」から無償でダウンロード可能(寄付歓迎)。Windowsデスクトップ向けは窓の杜ライブラリからも入手できる。

 「VLC media player 3.0.21」の目玉は、AIを活用するなどして低解像度コンテンツの画質を高めたり、フレームレートを向上させる超解像(Super Resolution、SR)技術がAMD製GPUでもサポートされたこと。これまではNVIDIA製GPUでしか利用できなかったが、より幅広いデバイスで利用できるようになる。

 そのほかにも、新しい「AMD VQ Enhancer」フィルターが追加。SDRソースからHDRを生成するために「NVIDIA TrueHDR」を使用するD3D11オプションが導入された。ディスプレイに関係なく、どんなソースに対してHDRをON/OFFできる。

 ライブラリのアップデートは以下の通り。

  • FFmpeg 4.4.4
  • dav1d 1.4.2
  • libvpx 1.14.1

 MMSモジュールの整数オーバーフローへの対処や、アプリのクラッシュなどに繋がる問題の修正なども含まれているとのこと。

 なお、「VLC media player 3.0.21」を「Microsoft Edge」でダウンロードすると「安全にダウンロードできません」という警告が表示されるようだ。「Google Chrome」では問題がなく、ウイルス対策ソフトのスキャンでもマルウェアは検出されなかったため、誤検出の可能性が高いが、気になる場合は自動更新の配信を待ってもよいだろう。

マウスオーバーして[…]メニューから[保存]コマンドを実行
[保持する]を選択するとダウンロードできる
「Google Chrome」では問題なし

[2024年6月11日編集部追記] 「VLC media player 3.0.21」では、悪意あるMMSストリームを開くとサービス拒否(DoS)が引き起こされる脆弱性の修正も行われている。この脆弱性を利用した攻撃はまだ確認されていないが、なるべく早くアップデートすることをお勧めする。

ソフトウェア情報

「VLC media player」Windows デスクトップ版
【著作権者】
the VideoLAN Team
【対応OS】
64bit版を含むWindows XPから10
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
3.0.21