やじうまの杜

「VLC」に2,000円を寄付したらなんと200,000円も請求されてしまった!

詐欺? 乗っ取り? 真相は……多国通貨決済でときどきあるバグ

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iOS版「VLC media player」の寄付画面

 「VLC media player」プロジェクトに2,000円を寄付したら、なんと200,000円も請求されてしまった――なんてことが、今週末あったそうです。

 理由は定かではありませんが、どうやら決済サービスを利用する上でのバグである模様。

 たとえばアメリカでは「ドル」に加えて補助通貨として「セント」が利用されています。1ドルは100セントですので、「3ドル90セント」の場合のドル表記は「3.90ドル」になります。決済システムでは小数点表記を嫌い、これを100倍にして保存しておくことがままあるそうですが、それを単純に補助通貨のない円にも適用してしまうと、今回のように額面が桁2つ多くなる……というわけです。

 こうした不具合はときどきあるようで、過去にも米Dropboxが提供する電子署名サービス「Dropbox Sign」や、米Meta社の「Facebook」広告請求などで発生したことがあるとのこと。今回はすぐに気が付いたので、開発元であるVideoLANへの報告が行われ、無事修正されましたが……引き落としまで気が付かないでいると、額が額だけに毎月の生活にも影響しそうです。

 対策としては、やはり支払い通知がすぐにくるクレジットカードを使い、身に覚えのない請求に気付いたらすぐに報告するのが有効なのではないかと思います。メールやスマホのプッシュ通知に対応したものがあるので、検討してみてください。クレジットカードで高額な買い物をしないと決めている場合は、1回の利用限度額を抑えておくのも有効でしょう。

 ちなみに、今回の不具合はスマートフォン版(Android?)で発生した模様。デスクトップ版の寄付は、Webページから「PayPal」で支払いするか、指定された銀行口座に振り込む仕組みになっているため、このような問題は発生しなかったと考えられます。iOS版は「ApplePay」で「PayPal」払いができます(自分でクレジットカードやデビットカードを選ぶことも可能)が、決済を実行する前に額面が日本円で表示されます。

iOS版は「ApplePay」で「PayPal」払いができる

 日本人がまったく「VLC」に寄付しないから問題が発覚しなかったのだという見方もありますが、デスクトップ版に比べて誕生から日が浅く、シェアもそれほどでもないスマートフォン版から寄付する人が少なく、明るみになることがなかったのでしょうか。おそらく。