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「iPadOS 18」が開発者向けにプレビュー ~Apple Pencilと相性抜群の計算機、メモアプリ
今秋にも一般リリースへ
2024年6月11日 09:02
米Appleは6月10日(現地時間)、開発者向けカンファレンス「WWDC 2024」で「iPadOS 18」を発表した。デベロッパー向けのプレビューは、同日より「developer.apple.com」を通じて「Apple Developer Program」のメンバーに提供される。一般ユーザー向けのパブリックベータ版は、来月にも「beta.apple.com」で公開される予定。正式版のリリースは今秋が見込まれており、無償アップデートの形で提供される。
「iPadOS 18」にはスクリーンのカスタマイズ、再設計された「写真」アプリ、アプリのプライバシーコントロール(ロック・不可視)といった「iOS 18」の改善に加え、パーソナル人工知能システム「Apple Intelligence」、iPadOSに最適化された「計算機」アプリ、手書きツールが強化された「メモ」アプリなどが新たに導入される。
計算メモを備えた新しい「計算機」アプリ
「iPadOS 18」では、タブレットの大画面に最適化された待望の電卓アプリ「計算機」が導入される。このアプリは基本的にiOS版を踏襲しているが、「Apple Pencil」との相性も抜群で、手書きの数式を瞬時に解いてユーザーの筆跡で結果を表示する「計算メモ」(Math Note)機能が備わっている(もちろん、タイプ入力にも対応)。
スマートスクリプト
スマートスクリプトは、「Apple Pencil」による手書きの文字を自動で補正してくれる機能。オンデバイスAIがユーザーの手書きスタイルを学習し、タイプ入力されたテキストやスペルチェック機能で修正された単語、クリップボードから貼り付けたテキストも手書き文字に馴染むように整えてくれる。
また、「メモ」アプリではタイプ入力されたテキストについても機能が強化されている。見出しや小見出しの下でセクションを折りたたんで、メモの内容を整理したり、5色の新しいハイライトカラーでテキストを目立たせたりできる。
新しいタブバー
再設計されたタブバーはスクリーンにフローティング表示されるようになり、コンテンツを画面いっぱい(edge-to-edge)に表示できるようになった。このフローティング形式のタブバーは状況に応じてサイドバーに変化するので、コンパクトだからと言って使いにくいということもない。ユーザーはタブバーでタブの順序を並べ替えたり、サイドバーから別のタブを追加できる。
対応デバイス
なお、「iPadOS 18」の対応機種は以下の通り。第6世代「iPad」など、一部のデバイスは対象外で、「iPadOS 17」からアップデートすることはできない。
- iPad Pro(M4)
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代およびそれ以降)
- iPad Pro 11インチ(第1世代およびそれ以降)
- iPad Air(M2)
- iPad Air(第3世代以降)
- iPad(第7世代以降)
- iPad mini(第5世代以降)
また、「Apple Intelligence」を利用するにはM1以降を搭載したiPadが必要。まず英語(米国)で展開され、当面の間は日本語では提供されない。