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「Opera」がARM64にネイティブ対応、提供開始

低発熱、バッテリー持続の延長、「Snapdragon X Elite」ならば動作速度にも期待できる

「Opera」が「Windows on Arm」(ARM64)にネイティブ対応

 ノルウェーのOpera Softwareは6月13日(現地時間)、同社のフラグシップWebブラウザー「Opera One」が「Windows on Arm」にネイティブ対応したと発表した。同社はMicrosoftの「App Assure」チームとQualcomm Technologiesの協力を得て先月よりARM64対応の開発版をテストしていたが、今回、安定版として提供されることになった。

 ArmアーキテクチャーのCPUは命令セット(RISC)が比較的単純で、従来のx86/x64(CISC)プロセッサーよりも実行効率がよく、低発熱で、バッテリーの持ちがよいという特徴がある。絶対的なパフォーマンスに劣るという問題も、Qualcommの新しいプロセッサー「Snapdragon X Elite」の登場で大いに改善されるのではないかと期待されており、先日Windows向け「Slack」「DaVinci Resolve」で対応が表明されたように、アプリ側でもネイティブ対応の機運が高まりつつある。「Windows on Arm」でもx86アプリをエミュレーション実行できるが、ネイティブで動作するほうがずっと高いパフォーマンスが得られる。

 ARM64版「Opera」も、「Windows on Arm」では最大でx86版の4倍ほど高速となるようだ。バッテリー持続時間の改善も期待できる。今後は「Snapdragon X」を搭載したAI対応の「Copilot+ PC」が続々と発売される見込みだが、そうしたデバイスでも快適に利用できるだろう。

 なお、編集部で試してみたところ、自動更新機能(v110→v111)ではx64版からARM64版には切り替わらないようだ。公式サイトから「Opera」のインストーラーをダウンロードし、実行する必要がある。インストーラーはアーキテクチャーを自動判別するため、「Windows on Arm」環境であればARM64版がインストールされる。