ニュース

Microsoftが「Bing」にジェネレーティブ検索を導入へ ~LLM/SLMで検索意図をくんだ回答を

コンテンツ提供元への影響にも配慮

Microsoft、「Bing generative search」を発表

 米Microsoftは7月24日(現地時間)、「Bing generative search」を発表した。新しい検索では、「Bing」が提供する検索結果の基盤と大・小規模言語モデル(LLM/SLM)のパワーを組み合わせ、ユーザーの検索クエリを理解して何百万もの情報源を検討。コンテンツを動的にマッチングさせ、AIが生成した新しいレイアウトで検索結果を生成してユーザーの意図をくんだ返答を提供するという。

 たとえば、「ゾウは何歳まで生きるか?」という検索文(クエリ)を「Bing」にかけると、生成AIは検索結果のまとめ(野生の場合で70歳まで)や、その情報のソース、関連する情報などを提示し、わかりやすくレイアウトしてくれる。ゾウの生態や寿命に影響のある事柄、今までもっとも長く生きたとされるゾウについてなど、ユーザーがより掘り下げて検索し、深く理解できるようにアシストしてくれるわけだ。もちろん、従来通りの検索結果も画面の右側などに表示される。

「ゾウは何歳まで生きるか?」という検索文(クエリ)を「Bing」にかけた場合

 こうしたジェネレーティブ検索の導入は、コンテンツ提供元へのリンク流入を阻害し、収益に悪影響を与えることが懸念される。同社はこの点にも配慮し、今後どのような影響が出るかを引き続き精査するとのこと。初期データによると、コンテンツ提供サイトへのクリック数に変化はないとしているが、今後は検索結果内に参考文献のようなクリック可能なリンクの数を増やすなどの措置を考えているという。

参考文献リンクなども利用可能

 同社は「Bing generative search」を「Bing」の検索体験を進化させる重要なステップと位置付け、時間をかけてフィードバックを募り、テストと改善を続けていくとしている。