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スナップ グループ、カメラOCRなどの新要素を追加した「ChromeOS 128」が安定版に
プライバシー制御も簡単に
2024年9月5日 14:03
米Googleは9月5日(日本時間)、「ChromeOS M128」を発表した。「ChromeOS M128」ではウィンドウのレイアウト操作を改善する「スナップ グループ」、プライバシー設定をコントロールする通知・設定ページ、「カメラ」アプリのOCR機能といった新要素が導入されている。
スナップ グループ(Snap groups)
Windows 11デスクトップには「スナップ レイアウト」(Snap Layout)と呼ばれる機能が備わっており、ウィンドウの最大化ボタンへマウスをホバーさせると、デスクトップの分割とウィンドウの配置場所(レイアウト)を提案してくれる。レイアウトを選ぶと当該アプリウィンドウがそれにピッタリと合わせて配置され(スナップ)、他の空いた領域に他のアプリを並べることが可能。2つ以上のアプリを切り替えながらマルチタスクしたい場合に便利だ。
「ChromeOS 128」で搭載された「スナップ グループ」はこれによく似た機能で、複数のアプリをグループ化してデスクトップへ分割配置する。ウィンドウを元に戻したり、同時にサイズ変更したり、両方をグループとして移動することも可能だ。
プライバシー制御に関する通知とアプリ設定ページ
「ChromeOS」はユーザーのプライバシーを守るため、プライバシーコントロールとアプリ権限の仕組みを備えている。しかし、オンラインミーティングアプリに対してカメラとマイクに許可したプライバシー制御とアプリ権限を変更するには、その両方を異なる場所で管理する必要があった。
そこで「ChromeOS 128」ではユーザーの利便性を向上させるため、「設定」アプリの[アプリ]-[アプリの管理]で両方を一元管理できるように改められた。
「カメラ」アプリのOCR(光学文字認識)
「ChromeOS 128」の「カメラ」アプリは、機械学習(ML)によるテキスト抽出サービスが統合され、写真に写っている文章をテキストデータとして認識できる。つまり、画像からテキストをコピー・検索したり、スクリーンリーダーで画像のテキストを読み上げたり、画像から検索可能なPDFを作成したりできるようになった。
この機能は77の言語に対応しており、横書きと縦書きの両方で利用可能。初期状態では無効化されているので、利用の際は設定で有効化する必要がある。
そのほかの改善
そのほかにも、「ChromeOS 128」には以下の改善が含まれている。ただし、一部機能は段階的にロールアウトされる。すぐには利用できないことがあるので注意したい。
- 「ChromeOS 128」以降、Androidアプリのパフォーマンス指標といったOS改善に役立つ重要なデータが1年間保存されるようになる
- スクリーンリーダーで読み上げ中に当該画面領域を拡大表示するアクセシビリティ機能「Magnifier follows ChromeVox」
- オートゲインコントロール(AGC)をデフォルト有効に。ビデオ通話アプリのマイク音量が自動で最適化される
- 携帯電話回線に対応したChromebookデバイスでAPNの表示、管理、追加がより簡単に
- 固定された通知とそれ以外の通知がわかりやすく視覚的に区別されるように
「ChromeOS」のアップデートは、一部の環境から順次展開される。アップデートできるようになると、「設定」画面の[ChromeOS について]画面から適用が可能だ。