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「DeepL」翻訳ツールがアップデート、既存ファイルをもとにAIが自動で用語集を生成

専門的なワードや企業独自のフレーズも自然に翻訳できる

「DeepL」翻訳ツールの「用語集」機能がアップデート

 独DeepLは9月18日(現地時間)、「DeepL」翻訳ツールの「用語集」機能をアップデートしたと発表した。目玉は、業界初というAIを用いた高機能な「用語集ジェネレーター」だ。

 「用語集」は、一般的な意味とは異なる用いられ方をする専門的なワードや企業独自のフレーズ(ブランド名、商品名など)が正しく翻訳されるように、「DeepL」翻訳ツールへあらかじめ用語ルール(原文と訳文のペア)を設定しておける機能。一般的な翻訳ツールと異なり、単純に特定の用語を決められた訳語へ置換するのではなく、文脈を把握し、大文字・小文字の別、性別、時制といった複雑な文法要素も加味したうえで「用語」翻訳を行うのが特徴だ。

原文と訳文のペアを登録して、特殊なニーズやシナリオに沿った翻訳が行えるようにパーソナライズできる「用語集」

 「用語集」機能を活用するには、当然のことながら事前にキーワードと訳語のペアを登録しておく必要がある。一つ二つであればそれでもよいが、数が多くなれば登録や管理の手間も増えてしまうだろう。

事前にキーワードと訳語のペアを登録

 そこで今回追加されたのが、AIを活用した「用語集ジェネレーター」だ。これは翻訳済みの既存ファイル(DOCXやPDF、CSVなど)をアップロードすると「DeepL」がそれを解析し、自動で「用語集」を作成できるというもので、従来の手作業を軽減し、効率を大幅に向上させることができる。

 そのほかにも、「用語集」機能の対応言語を16言語へ拡大(日本語は既に対応済み)。「Google Chrome」や「Microsoft Edge」の拡張機能からも直接「用語集」へアクセスできるようになったとのこと。

 「DeepL」翻訳ツールの「用語集」機能は無償プランでも利用可能。ただし、「用語集ジェネレーター」は有償の「DeepL Pro Advanced」「DeepL Pro Ultimate」プランが必要で、クライアントアプリや拡張機能ではなく「deepl.com」から利用する必要がある。