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Google、「Web Vitals」拡張機能を廃止へ ~「DevTools」への移行を

Webサイトの使い勝手を計測してわかりやすく指標化

公式ブログ「Chrome for Developers」におけるアナウンス

 米Googleは9月24日(現地時間)、「Web Vitals」拡張機能を廃止すると発表した。サポートが2025年1月7日をもって打ち切られる。

 「Web Vitals」は、Webサイトのユーザーエクスペリエンス品質を定量化し、Web開発者が改善の余地を把握できるように同社が進めている取り組み。ページの読み込みにかかる時間や操作に対する反応速度、視覚的な安定性などを測定し、定められた範囲内におさまっているかを示してくれる。とくに重要な指標は「Core Web Vitals」と呼ばれる。

「Web Vitals」拡張機能

 同社は「Web Vitals」を評価するツールを2020年より拡張機能として提供してきた。しかし、近年は「Core Web Vitals」をより一層最適化させるために「Chrome」の「デベロッパー ツール」(DevTools)で“第一級の扱い”にするという戦略の元、現在「Web Vitals」機能の多くは「DevTools」を中心に進められている。先週リリースされた「Google Chrome 129」の「DevTools」にはパフォーマンスパネルに新しいリアルタイムメトリクスビューが導入されており、「Web Vitals」の中核機能の多くが移植済みだ。

「Google Chrome 129」の「DevTools」にはパフォーマンスパネル

 そこで、「Web Vitals」拡張機能のサポートは2025年1月7日をもって終了することになった。それ以降も利用を継続することは可能だが、アップデートは提供されなくなる。また、通知なく一部の機能が動作しなくなる可能性がある。今から「DevTools」への移行を準備すべきだろう。

 なお、「DevTools」への「Web Vitals」はまだ完了していない。来年1月までには以下の機能が移植されるはずだが、他にも重要な機能が欠けているばあいは報告してほしいとしている。

  • LCP(主要なコンテンツが描画されるまでの時間)のサブパートタイム
  • INP(ユーザー操作に対する視覚的な反応が発生するまでの時間)のサブパートタイム
  • INPのスクリプトアトリビューション
  • CLS(視覚的安定性)のレイアウトシフトログ