「Adobe Premiere Pro」のAI機能「生成拡張」がベータ版で利用可能に

Premiere Proの生成拡張機能がベータ版で利用可能に

　米Adobeは10月14日（現地時間）、同社主催のクリエイティブカンファレンス「Adobe MAX 2024」において、映像編集ソフト「Adobe Premiere Pro」の生成拡張機能（ベータ版）を提供開始したと発表した。Premiere Proにて、安全に商用利用できるように設計された動画生成AI「Adobe Firefly Video Model」搭載の編集ツールが利用できる。

　「生成拡張」を利用すれば、クリップを拡張することで、意図しない場面切り替えを減らしたり、トランジションをスムーズにして編集タイミングを完璧に合わせることが可能に。「あともう少しあれば」という動画編集におけるさまざまな課題に対応できる。2024年初めに限定公開された機能だが、プロのビデオ編集者からのフィードバックを反映させ、今回のベータ版公開に至った。

　同機能はツールバー内にあるので、編集ポイントを調整するのと同じくらい簡単にアクセス可能。ビデオクリップやオーディオクリップの両方を拡張可能で、各クリップの最初または最後をクリックしてドラッグするだけで、リアルで写実的なビデオやオーディオの拡張子を追加できる。

　さらに、拡張機能はバックグラウンドで作成されるため、そのまま作業を続けることができるほか、すべての書き出し素材にコンテンツクレデンシャルが付与される。

クリップの最初または最後をクリックしてドラッグするだけ

JカットやLカットとトランジションが必要な部分にメディアを追加することで、ペースを調整可能

ショットの途中で予期せずにずれる視線やアクションを修正する

　なお、ベータ版では、ビデオとオーディオの拡張機能は下記の通り、制限されているとのこと。

• 1,920×1.080または1,280×720の解像度
• 16:9のアスペクト比
• 12-30fps
• 8ビット、SDR
• モノラルおよびステレオオーディオ