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「Adobe Premiere Pro」「Adobe After Effects」ベータ版に数多くの新機能

素材のAI検索やキャプションの翻訳機能が追加、「Frame.io」のC2CはEOS C80などに対応

映像編集ソフト「Adobe Premiere Pro」「Adobe After Effects」のベータ版と「Frame.io」がアップデート

 米Adobeは1月23日(現地時間)、映像編集ソフト「Adobe Premiere Pro」「Adobe After Effects」のベータ版と「Frame.io」をアップデートしたことを発表した。ベータ版では数多くの新機能が搭載されている。

「Adobe Premiere Pro」(ベータ版)のアップデート

メディアインテリジェンス機能を強化

 ベータ版では、新たにAIによるメディアインテリジェンス機能が搭載され、新しい検索パネルが追加された。AIが映像内のオブジェクト、場所、カメラアングルなど、コンテンツの特徴を自動的に検出し、クリップにメタデータとして埋め込んでくれる。

メディアインテリジェンス機能を強化

 ユーザーは自然言語を使用し、描写、セリフ、撮影日、カメラの種類などのメタデータでクリップを高速に検索可能。例えば、『スケートをする人物のレンズフレア効果付きの映像』といった文言で検索し、関連するクリップを見つけられる。また、『カリフォルニア』と検索すれば、関連するビジュアルやセリフに加え、撮影場所など埋め込まれたメタデータをもとに見つけることも可能だ。

キャプションの翻訳

キャプションを17言語に翻訳可能

 ビデオの音声をAIで文字起こし、キャプション化する機能がさらに拡張される。キャプションを17言語に翻訳可能。さらに、複数の字幕トラックを同時に表示できるので、複数の言語で字幕を作成したり、異なる言語での編集作業を母国語でサポートすることもできる。

「Adobe After Effects」(ベータ版)のアップデート

キャッシュシステムの導入

 より高速なキャッシュシステムを導入し、コンピューターのRAMと高性能の接続ハードディスクの両方を使用することで、これまで以上に大規模で複雑なプロジェクトを高速でプレビュー、再生可能。また、作品を再生する際に、RAMの容量に制限されなくなっている。

HDRモニタリング機能が追加

 モニタリング機能がPQおよびHLG方式のHDRビデオをサポート。モーションデザイナーはHDR対応のビデオスコープでHDRコンポジションを正確に表示できる。ラップトップでの作業時や、I/Oハードウェア経由でHDR信号をリファレンスモニターに送信している場合でも、SDRで作業するのと同程度の容易さで作業することができるという。

Frame.ioのアップデート

 レビューツール「Frame.io」では「Frame.io Camera to Cloud」(C2C)がキヤノン製カメラEOS C80やEOS C400と連携が可能になった。各カメラのファームウェアをアップデートすることにより、カメラから「Frame.io」へプロキシファイルを直接自動アップロードできる。