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「Opera One R2」を正式公開、AIとUIを強化した新しいメジャーバージョン

「Manifest V2」対応は堅持

「Opera One R2」

 ノルウェーのOpera Softwareは10月23日(現地時間)、Webブラウザー「Opera One R2」を正式公開した(v114.0.5282.115)。2024年6月から開発者向けに提供されていたが、今回、新しいメジャーバージョンとして一般提供が開始された。

 「Opera One R2」は、内蔵のブラウザーAI「Aria」を拡充。「AI Feature Drops」として実験されてきた機能が正式に提供される。これらは「Opera」アカウントにログインしなくても試すことが可能。

  • 画像生成:「Aria」サイドバーを開いて自然言語でAIに画像生成を依頼
  • 画像理解:「Aria」サイドバーに画像をアップロードして、被写体の説明をしてもらう
  • ページコンテキストモードを備えた強化されたコマンドライン:[Ctrl]+[/]キーでコマンドラインを呼び出し、[Tab]キーを押すとページコンテキストモードへ移行。AIが閲覧ページの情報をもとにした回答を行うようになる
「Aria」サイドバー
ページコンテキストモード備えた強化されたコマンドライン

 また、デザイン面でも多くの改善が行われている。なかでも目玉は「ダイナミック テーマ」(dynamic Themes)で、ユーザーの気分やニーズに応じた色調をチョイスすることが可能。アニメーションにも対応するが、レンダリングにはシェーダー技術が活用されており、デバイスのGPUでアクセラレーションすることでCPUへの負担を減らしている。背景音楽や効果音とも組み合わせられるのも、他のWebブラウザーではなかなか得られない体験だ。UIを透明にして、背景と調和させるガラス要素にも対応している。

UIの目玉は「ダイナミック テーマ」(dynamic Themes)

 そのほかにも、タブ操作を改善。タブをドラッグして閲覧画面へドロップすることで「画面分割」を行ったり、最近利用したタブの下にハイライトを付けて見つけやすくする「タブトレース」、タブに絵文字を追加する機能などが利用できる。また、サイドパネルの音楽プレーヤーは分離し、ビデオポップアウトのように好きな場所へ移動させられるようになった。

タブをドラッグして閲覧画面へドロップすることで「画面分割」

 なお、主要ブラウザーが「Manifest V3」への対応を進めるなか、「Opera One R2」は引き続き古い「Manifest V2」の対応を継続するとのこと。既存の広告ブロッカーを利用したいユーザーへの配慮のようだ。