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Dev/BetaのWindows 11が同じ「バージョン 24H2」ベースに ~チャネル切り替えのチャンス

AIファイル検索も強化、「OneDrive」クラウドファイルを対象に探せるように

キーワードマッチではなく、自分の言葉で探せる「Windows Search」のセマンティックインデックス。「設定」アプリの項目検索などで利用可能

 米Microsoftは1月31日(現地時間)、「Windows 11 Insider Preview」Build 26120.3073(KB5050090)をDevチャネルでリリースした。本ビルドでは、AIで強化された「Windows Search」(セマンティックインデックス)の検索対象が拡大。ローカルファイルだけでなく、「OneDrive」に保存されたクラウドファイルも探せるようになった。

 この機能は「Microsoft アカウント」で個人向け「OneDrive」にサインインし、インターネットに接続している場合に利用可能。「エクスプローラー」右上にある検索ボックスに「ヨーロッパの城」や「夏のピクニック」といったワードを入力すれば、AIがその意味を理解して、クラウドファイルを検索してくれる。

 この機能は将来的に、タスクバーの検索ボックスからも利用できるようになる予定だ。

ローカルファイルだけでなく、「OneDrive」に保存されたクラウドファイルも探せるように
AI(セマンティックインデックス)で検索している場合は、ステータスバーにメッセージが表示される

 なお、本機能にはまだ制限が多い。以下の点に注意したい

  • 職場や学校のアカウント(Entra ID)で「OneDrive」にサインインしている場合、検索結果に表示されるのは検索キーワードに名前が一致するクラウドファイルのみ(字句インデックスのみで、セマンティックインデックスによるAI検索は行われない)
  • サードパーティのクラウドプロバイダーは利用不能。近日中に仕様ドキュメントが公開され、それに対応したものは利用できるようになる見込み
  • 現時点ではQualcommのSnapdragonを搭載した「Copilot+ PC」のみ対応。AMDおよびIntelを搭載した「Copilot+ PC」のサポートは近日中に開始される予定

開発チャネルの切り替えは今がチャンス

 そのほかにも、「Windows 11 バージョン 24H2」ベースのDevビルドがBetaチャネルにも展開されることが発表された。Betaチャネルは現在、「バージョン 23H2」ベースのアップデートを受信しているが、当分の間は「バージョン 23H2」と「バージョン 24H2」両方のプレビュービルドを受け取ることになる。

 「バージョン 23H2」と「バージョン 24H2」の切り替えは、「Windows Update」設定ページで オプションとして 提案される(まだ必須ではない)。今年後半には「バージョン 24H2」が推奨となり、自動アップグレードが開始される見込みだが、それまでは「バージョン 23H2」にとどまることが可能だ。

「バージョン 24H2」への切り替えは「Windows Update」設定ページで提案される

 また、Devチャネルでは期間限定でBetaチャネルへの切り替えが可能となる。「Copilot+ PC」の新しいAI機能をテストしたいがためにDevチャネルを購読しているが、できればより安定性の高いビルドを使いたいというテスターは、これを機にBetaチャネルへ移行したほうがよいだろう。

 DevチャネルからBetaチャネルへの移行が可能なのは、2月末まで。Dev/Betaで同じ「バージョン 24H2」ベースのアップデートが提供されている間のみだ。よりビルドナンバーの高いアップデートの配信がDevで開始されれば、クリーンインストールなしにDevチャネルからBetaチャネルへ移動することはできなくなる。

ビルドナンバーの高いチャネルから低いチャネルへの移動は可能だが、その逆は不可能。つまり、DevチャネルからBetaチャネルへ移動できるのは、ビルドナンバーが揃っている今だけだ