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Androidカーネルで脆弱性が悪用されている可能性 ~2025年2月セキュリティ情報が公開
デバイスメーカーからアップデートが提供されたら適用を
2025年2月4日 09:22
米Googleは2月6日(現地時間)、Android OSの月例セキュリティ情報を発表した。今回公表された脆弱性の内容は、少なくとも1カ月前にパートナーへ通知済み。デバイスメーカーからアップデートが提供されたら、できるだけ早めに適用しておきたい。
Android OSのセキュリティ更新プログラムは毎月「2025-xx-01」と「2025-xx-05」という2つのセキュリティレベルに分けられている。
「01」は対応に時間のかかるカーネルコンポーネントや特定ベンダー向けの一部修正を省いたサブセット。修正範囲に制限を設け、迅速にユーザーへアップデートを提供できるように配慮されている。「05」はそれ以外の問題にも対処した、いわば完全版だ。
セキュリティ更新プログラムレベル「2025-02-01」Frameworkコンポーネントにおける特権昇格(EoP)の脆弱性など
「2025-02-01」は以前に修正された問題に加え、新たにFrameworkで17件、Platformで1件、Systemで5件の脆弱性が修正された。「Google Play」システムのアップデート(Project Mainline)経由でも、1件の修正(CVE-2024-49723)が配信されている。
これらの問題のうちもっとも深刻なのは、Frameworkコンポーネントにおける特権昇格(EoP)の脆弱性で、深刻度の評価は「High」。できるだけ早い対処が望まれる。
セキュリティ更新プログラムレベル「2025-02-05」限定的な標的型攻撃に悪用されている可能性も
「2025-02-05」はすべての問題に対処した完全版で、「2025-02-01」での修正に加えKernelで2件、Arm componentsで1件、Imagination Technologiesのコンポーネントで4件、MediaTek componentsで5件、Unisoc componentsで1件、Qualcomm componentsで8件の脆弱性が解決された。Qualcommのクローズドソースコンポーネントでも2件の脆弱性が修正されている。
このうち、Kernelにおける特権昇格の脆弱性「CVE-2024-53104」は限定的な標的型攻撃に悪用されている可能性がある。一刻も早い対処が必要だ。
また、QualcommのWLAN脆弱性(CVE-2024-45569)は深刻度が最高の「Critical」と評価されており、警戒が必要だ。