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Microsoftが「Chromium」のテキストレンダリングを改善 ~Windowsなら「Edge」以外にも恩恵
他のネイティブWindowsアプリケーションの品質と鮮明度に匹敵
2025年2月7日 09:27
米Microsoftは1月30日(現地時間)、「Microsoft Edge」に先行導入の“強化されたテキストレンダリング”がWindows上のすべての「Chromium」ベースブラウザーで利用可能になったと発表した。
「Chromium」を採用する前の古い「Edge」は他のWindowsアプリケーションと同様、テキストレンダリングに「DirectWrite」を採用していた。そのため、システムワイドの「ClearType」設定に基づき、他のWindowsアプリケーションと一貫した描画が行われる。たとえばWindowsに含まれる「ClearType テキストの調整」でモニターに合わせた品質調整を行えば、それが「Edge」にも反映される。
しかし、「Chromium」はテキストレンダリングパイプラインの一部でしか「DirectWrite」を使っておらず、残りは「Skia」を用いている。そのため、「Chromium」にだけ「ClearType」のシステム設定が適用されず、レンダリングの一貫性が損なわれたり、とくに日中韓(CJK)テキストがかすれて表示されることがあった。
そのため、同社は「Edge 92」(2021年)でWindows環境における「Chromium」のフォントレンダリングを改善し、「ClearType」設定を「Edge」にも適用されるようにする作業を行った(強化されたテキストレンダリング)。
さらに今回、それが「Edge」以外のWindows向け「Chromium」ベースブラウザーにも導入されることになった。「Google Chrome」の場合、2025年1月リリースの「Chrome 132」から有効になっているという。コントラストの拡大とガンマ補正の改良が行われ、他のネイティブWindowsアプリケーションに匹敵する品質と鮮明度が得られるとのこと。
同社は今後もWebのテキストレンダリングを強化するとのこと。今回の改善に対するフィードバックも募っている。