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GitHubの次世代開コーディングフォント「monaspace」がアップデート

フローズンフォントの追加と「Nerd Fonts」のサポート、収録グリフも大幅拡充

「monaspace」v1.200

 米GitHubは2月7日(日本時間)、コーディングフォント「monaspace」をv1.200へとアップデートした。約1年ぶりのアップデートとなる。

 「monaspace」は、次世代の開発エクスペリエンスを模索・実現する取り組み「GitHub Next」から生まれたプログラミング向けのモダンな等幅フォント。リガチャー(合字)による記号表現など、近年のコーディングフォントのトレンドを押さえつつ、等幅フォントの弱点を補う新しいテキスト描画技術「Texture healing」などを積極的に取り入れているのが特徴だ。

 タイプファミリーは以下の5つで、静的フォントのほか、可変フォントも用意されている。ライセンスは比較的縛りの緩い「OFL-1.1 license」で、日本語環境向けにカスタマイズされた「Moralerspace」などの派生フォントもある。

  • Neon(neo-grotesque sans):「Helvetica」のようにインパクトと読みやすさを両立させたスタイル
  • Argon(Humanist sans):幾何学的なデザインよりも「人間的」な方向を目指したスタイル
  • Xenon(Slab serif):しっかりとしたセリフ(ヒゲ)をもつタイプライター風のスタイル
  • Radon(Handwriting):手書き風味の書体
  • Krypton(Mechanical sans):縦・横・斜線からなるメカニカルな印象のスタイル

 「monaspace」v1.200では70以上の問題が解決されたほか、フローズンフォントの追加と「Nerd Fonts」のサポートが行われた。

 フローズン(Frozen)フォントは、「XCode」や「JetBrains」製IDEなどでの利用を考慮し、あらかじめカスタマイズされた静的バージョン。「monaspace」はコーディングリガチャーやキャラクターバリアント(文字の切り替え)といったOpenType機能を活用して柔軟なカスタマイズを提供しているが、なかにはそうした機能をサポートしていなかったり、利用を許可していない場合がある。フローズンフォントはそうした環境でもテクスチャヒーリングや合字を利用できるようにあらかじめOpenType機能が有効化されているが、細かいカスタマイズはできない。

 一方の「Nerd Fonts」は、企業・製品ロゴやターミナルで利用される記号などを収録したフォントだ。従来は手動で追加する必要があったが、静的フォント(OTF、WOFF/WOFF2)であれば最初から「Nerd Fonts」シンボルが含まれるようになり、利便性が向上している。ただし、可変フォントやフローズンフォントには含まれていないので注意したい。

 そのほかにも、ボックス描画のためのグリフ、特殊文字、新しいキャラクターバリアントなどが追加されている。

多くの文字を追加

ソフトウェア情報

「monaspace」
【著作権者】
GitHub
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.200(25/02/07)