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「Skype」終了に関するよくある質問 ~移行先とその方法は? 有償クレジットや電話番号は?

「Microsoft Teams Free」への移行が基本

「Microsoft Teams Free」への移行を促す通知。将来バージョンの「Skype」に掲出される予定

 「Skype」が2025年5月にサービス終了するにあたって、多くの質問が公式フォーラムに寄せられている。そこで、本稿ではよくある質問をいくつかピックアップし、その回答をまとめる。

サービスを終了するプロダクト

 2025年5月にサービス終了するのは、無料および有料の 個人向け 「Skype」だ。法人向けに提供されている「Skype for Business」には影響しない。

推奨される移行先サービス

 既存の「Skype」ユーザーに対しては、 「Microsoft Teams Free」 (への移行オプションが提供される。「Teams Free」には以下の機能が含まれており、電話への通話などを除く「Skype」のコア機能をカバーできる。

  • 1対1チャット
  • グループチャット(最大300人との通話が最大30時間可能)
  • メッセージング
  • ファイル共有

 加えて会議の開催、カレンダーの管理、コミュニティの作成と参加といった機能を備える。

 「Skype」から「Teams Free」への移行は簡単で、1分足らずで済む。基本的には「Skype」アカウントで「Teams Free」にログインするだけで、チャットと連絡先が自動的に「Teams」へ表示されるようになる。この移行機能は、最新バージョンの「Skype」と「Teams」の両方でパイロットプログラム「Insider」に参加しているユーザーを皮切りに順次展開されるとのこと。一般の環境へ展開されるには、まだ時間がかかると思われる。

「Skype」から「Teams Free」への移行機能

 なお、この機能では移行できないデータもあるので注意。

  • 「Skype」ユーザーと、職場または学校のアカウントでサインインした「Teams」との会話
  • 「Skype」ユーザーと「Skype for Business」のチャット履歴
  • プライベート会話のデータ
  • 「Copilot」とBotに関連するコンテンツ。チャット履歴も利用できない

 移行期間中(2025年5月5日まで)は、「Skype」と「Teams Free」は併用可能。「Teams Free」に「Skype」アカウントでログインしても、「Skype」が利用できなくなるといったことはない。「Teams Free」と「Skype」との通話もサポートされるため、片方が「Skype」のままなのでコミュニケーションできないといったこともない。

 「Teams Free」の利用を希望しない場合は、専用ページからデータ(チャット履歴とファイル)をダウンロードできる。リクエストを送信してダウンロード可能になるまでには時間がかかるので注意したい。具体的な方法は公式サポートサイトを参照のこと。

データ(チャット履歴とファイル)のダウンロードをリクエストすることも可能

 「Teams」から「Google Chat」へデータ移行するツール他のチャットサービスと相互運用する機能などもあるので、データを失う前にまず「Teams」にデータを移行しておくことをお勧めする。

ユーザーデータの保存期間

 既存の「Skype」データは、 2026年1月 まで保持される。それまでに移行を済ませたい。

有償サービスの扱い

 2025年5月5日より使えなくなるサービスは、以下の通り。

  • SMS
  • 「Skype」クレジットの贈与
  • 通話転送
  • 発信者番号通知の設定。

 電話への通話機能と「Skype番号」の新規取り扱いは、すでに終了しているようだ。既存の契約がある場合は2025年4月3日まで自動更新される。

 今ある「Skype」クレジットは通話に使用できるが、2025年4月3日からは自動追加サービスが利用できなくなる。2025年5月以降、残ったクレジットは「Skype」Webポータルおよび「Teams Free」で提供される「Skype」ダイヤルパッドで利用可能。

 なお、「Skype番号」の移行はユーザー自身で行わなければならないようだ。新しいキャリアに自分で問い合わせる必要がある。

「Teams Free」で有料通話オプションは提供されるか?

 無料版「Teams」は、電話への通話をサポートしていない(上述の「Skype」ダイヤルパッドはサポートされる)。

 小規模ビジネスユーザーであれば、クラウドベースの通話コントロールソリューション「Microsoft Teams Phone」が利用可能。「Teams Essentials」(年払いの場合、ユーザー当たり月額599円)の契約を検討してほしいとのこと。

「Microsoft 365」サブスクリプションの60分間「Skype」通話は?

 2025年3月に発表されたコンシューマー向け通信サービスの変更に伴い、2026年3月より「Microsoft 365 Personal」および「Microsoft 365 Family」のサブスクリプション特典から「Skype」通話特典は削除される(それまでは、上述の「Skype」ダイヤルパッドが利用可能)。