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「Skype」終了に関するよくある質問 ~移行先とその方法は? 有償クレジットや電話番号は?
「Microsoft Teams Free」への移行が基本
2025年3月3日 17:04
「Skype」が2025年5月にサービス終了するにあたって、多くの質問が公式フォーラムに寄せられている。そこで、本稿ではよくある質問をいくつかピックアップし、その回答をまとめる。
サービスを終了するプロダクト
2025年5月にサービス終了するのは、無料および有料の 個人向け 「Skype」だ。法人向けに提供されている「Skype for Business」には影響しない。
推奨される移行先サービス
既存の「Skype」ユーザーに対しては、 「Microsoft Teams Free」 (への移行オプションが提供される。「Teams Free」には以下の機能が含まれており、電話への通話などを除く「Skype」のコア機能をカバーできる。
- 1対1チャット
- グループチャット(最大300人との通話が最大30時間可能)
- メッセージング
- ファイル共有
加えて会議の開催、カレンダーの管理、コミュニティの作成と参加といった機能を備える。
「Skype」から「Teams Free」への移行は簡単で、1分足らずで済む。基本的には「Skype」アカウントで「Teams Free」にログインするだけで、チャットと連絡先が自動的に「Teams」へ表示されるようになる。この移行機能は、最新バージョンの「Skype」と「Teams」の両方でパイロットプログラム「Insider」に参加しているユーザーを皮切りに順次展開されるとのこと。一般の環境へ展開されるには、まだ時間がかかると思われる。
なお、この機能では移行できないデータもあるので注意。
- 「Skype」ユーザーと、職場または学校のアカウントでサインインした「Teams」との会話
- 「Skype」ユーザーと「Skype for Business」のチャット履歴
- プライベート会話のデータ
- 「Copilot」とBotに関連するコンテンツ。チャット履歴も利用できない
移行期間中(2025年5月5日まで)は、「Skype」と「Teams Free」は併用可能。「Teams Free」に「Skype」アカウントでログインしても、「Skype」が利用できなくなるといったことはない。「Teams Free」と「Skype」との通話もサポートされるため、片方が「Skype」のままなのでコミュニケーションできないといったこともない。
「Teams Free」の利用を希望しない場合は、専用ページからデータ(チャット履歴とファイル)をダウンロードできる。リクエストを送信してダウンロード可能になるまでには時間がかかるので注意したい。具体的な方法は公式サポートサイトを参照のこと。
「Teams」から「Google Chat」へデータ移行するツールや他のチャットサービスと相互運用する機能などもあるので、データを失う前にまず「Teams」にデータを移行しておくことをお勧めする。
ユーザーデータの保存期間
既存の「Skype」データは、 2026年1月 まで保持される。それまでに移行を済ませたい。
有償サービスの扱い
2025年5月5日より使えなくなるサービスは、以下の通り。
- SMS
- 「Skype」クレジットの贈与
- 通話転送
- 発信者番号通知の設定。
電話への通話機能と「Skype番号」の新規取り扱いは、すでに終了しているようだ。既存の契約がある場合は2025年4月3日まで自動更新される。
今ある「Skype」クレジットは通話に使用できるが、2025年4月3日からは自動追加サービスが利用できなくなる。2025年5月以降、残ったクレジットは「Skype」Webポータルおよび「Teams Free」で提供される「Skype」ダイヤルパッドで利用可能。
なお、「Skype番号」の移行はユーザー自身で行わなければならないようだ。新しいキャリアに自分で問い合わせる必要がある。
「Teams Free」で有料通話オプションは提供されるか?
無料版「Teams」は、電話への通話をサポートしていない(上述の「Skype」ダイヤルパッドはサポートされる)。
小規模ビジネスユーザーであれば、クラウドベースの通話コントロールソリューション「Microsoft Teams Phone」が利用可能。「Teams Essentials」(年払いの場合、ユーザー当たり月額599円)の契約を検討してほしいとのこと。