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「Microsoft Edge」独自のOSやブラウザーに関する情報取得APIが非推奨に

「User-Agent Client Hints」への移行を

「Edge 135」より「window.external.getHostEnvironmentValue()」メソッドが非推奨に。開発者ツールで警告を表示

 米Microsoftは4月3日(現地時間)、「Microsoft Edge」の「window.external.getHostEnvironmentValue()」メソッドを非推奨とすると発表した。

 このメソッドは、OSや「Microsoft Edge」に関する情報をWeb開発者が取得するためのAPI。こうした情報はユーザーを特定するための「フィンガープリント」(指紋)として悪用されることがあり、近年、削減が進められている。「getHostEnvironmentValue()」は「Edge」のみで利用できる非標準の方法であることもあり、代わりにプライバシーを考慮した標準API「User-Agent Client Hints」を用いるのが望ましい。

 「getHostEnvironmentValue()」メソッドの廃止スケジュールは以下の通り。

  • Edge 135:DevToolsコンソールでこのメソッドを使用した場合に警告を表示。メソッドを無効にしてWebサイトをテストする機能も追加
  • Edge 137:このメソッドを無効化。申請があれば、ドメイン単位で一時的に有効化できる(2025年5月23日)
  • Edge 141:このメソッドを完全に削除(2025年10月。フィードバックにより前後する可能性あり)

 「Edge 135」では、試験フラグ(edge://flags/#edge-deprecate-get-host-environment-value)を有効化することで、「getHostEnvironmentValue()」メソッドを無効化することが可能。「getHostEnvironmentValue()」メソッドなしでもWebサイトが問題なく動作するかをテストできる。

試験フラグ(edge://flags/#edge-deprecate-get-host-environment-value)を有効化することで、「getHostEnvironmentValue()」メソッドを無効化