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「Microsoft 365 Copilot Wave 2」の春リリースが発表 ~5月下旬から提供開始
人間とエージェントのコラボレーションを次の段階へ
2025年4月24日 14:08
米Microsoftは4月23日(現地時間)、「Microsoft 365 Copilot Wave 2」の春リリースを発表した。人間とエージェントのコラボレーションを次の段階へ進める、以下の改善が含まれている。
- AIを活用した検索機能「Copilot Search」で、仕事中の情報検索をより迅速に
- ビジネス向けに構築された新しい「Create」エクスペリエンス
- 「Copilot Notebooks」でコンテンツやデータを即座に分析し、行動の指針を得る
- 仕事を中断することなくエージェントを見つけて助けを得られるようにする新しいエージェントストア
まず、先日アナウンスされた「Microsoft 365 Copilot」の新機能「Researcher」と「Analyst」が、「Frontier」プログラムを通じ、新しいエージェントストアで本日より提供が開始される。専門家のような徹底的な調査や、「Python」を用いた大量・複雑な業務データ分析が可能だ。
新しいエージェントストアでは、さまざまなエージェントを簡単に探したり、ピン留めしたり、活用できる。「Researcher」や「Analyst」といった構築されたエージェントだけでなく、サードパーティーパートナーのエージェントや自社のカスタムエージェントも利用できる。
「Copilot Search」はAIを活用した新しいエンタープライズ検索で、組織のアプリケーションやデータ全体をコンテキストとして活用することで、より的確な回答を即座に得ることが可能。この機能も「Google Drive」や「Slack」、「Jira」といったサードパーティアプリケーションと接続できるので、Microsoftアプリ以外でも機能する。
また、個人的なコンテキストを充実させて「Copilot」の回答品質を向上させるメモリーとパーソナライゼーションも導入される。チャットやジョブプロファイル、カスタム指示などを通じて「Copilot」がユーザーの働き方を学習し、ニーズや好みを理解するできるようになるため、より的確な補助を受けられるようになるだろう。もちろん、メモリーやパーソナライゼーションは個人データとして保護され、AIに教えてはならない機密情報を扱う場合は、「Copilot」が記憶する内容をユーザー側でコントロールできる。
「Create」はOpenAIの「GPT-4o」による画像生成を仕事でも活用できるように設計されており、絵心のないユーザーでもデザイン性の高いコンテンツを作成できる。ブランドイメージを簡単に修正・カスタマイズしたり、企業が承認したブランドガイドラインに沿ったAIイメージを生成したり、マーケティングコピーやソーシャルアセットからニュースレターのバナーやアンケート、「PowerPoint」プレゼンテーションの動画などを作成できる。
「Copilot Notebooks」はメモ、文書、Webサイト、会議の録音など、さまざまなコンテンツをまとめるデジタルノートブックだ。ソースを常にスキャンしているので、コンテンツの更新に合わせてリアルタイムで内容をアップデートできる。2人のホストが重要なポイントを説明するポッドキャスト形式の音声概要を生成したりすることも可能だ。
こうした新しい機能は、間もなく[Copilot]キー(または[Windows]+[C]キー)だけで簡単に利用できるようになるとのこと。以上の改善の多くは、5月下旬から提供が開始される。
そのほかにも、IT管理者が組織全体の「Copilot」とエージェントを管理、制御、測定できるようにする「Copilot Control System」を提供し、エンタープライズでの「Copilot」活用を支援するとしている。「Purview」との連携、「Microsoft 365 管理センター」でのエージェント管理、エージェントの使用状況とビジネスへの影響を測定できるレポート機能などが利用できるようになる。