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フォントの表示にまでこだわった美しいデザインの「Sleipnir 5 for Windows」が公開

新規タブによく見るWebサイトの最新記事を表示する“Site Updates”機能も追加

「Sleipnir 5 for Windows」v5.0.0.4000

 フェンリル(株)は21日、定番Webブラウザー“Sleipnir”シリーズの最新Windows版となる「Sleipnir 5 for Windows(以下、Sleipnir 5)」を公開した。Windows Vista/7/8に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 8.1でも動作を確認した。現在同社のWebサイトからダウンロードできる。

 「Sleipnir 5」は、細部にまで美しさにこだわったデザインが特長のWebブラウザー。これまでの“Sleipnir”シリーズとは大きく異なるユーザーインターフェイスを採用し、タッチ操作による使い勝手も考慮されている。

検索キーワード入力欄にURL全体を表示

 起動するとまず目に付くのはウィンドウ上部。ツールバーにタイトルバーとタブバー、検索バーが一体化しており、極力縦幅を占有しないようになっている。また、アドレスバーは廃止され、ウィンドウ右上にドメインのみが表示される。このドメインをクリックすることで検索キーワード入力欄にURL全体を表示できるほか、検索キーワード入力欄へURLを直接入力してWebページを表示することも可能。“Sleipnir”シリーズでおなじみの、“http://”から最初の“h”を抜いて“ttp://”から始まるURLを貼り付けた際に、“h”を補完する機能も健在だ。

 タブはサムネイルとして表示され、マウスオーバーでWebページのタイトルをポップアップ可能で、サムネイル化することで従来よりタブの縦幅が広くなり、タッチ操作でも使いやすくなった。また、「Sleipnir 4 for Windows(以下、Sleipnir 4)」までの多段タブは廃止され、代わりに「Sleipnir Mobile」に搭載されている“タブグループ”機能が追加された。タブグループ機能では、表示するタブをグループ分けし、タブの表示部の左端にあるボタンから切り替え可能。

タブをマウスオーバーするとWebページのタイトルがポップアップ
タブグループ機能

 次に、Webページを開くとフォントの美しさに驚くだろう。オープンソースのフォントレンダリングエンジン“FreeType”をカスタマイズした上、独自のアルゴリズムで補正してフォントを表示しており、フォント本来のなめらかな曲線を再現して文字が描画される。デフォルトのフォントには「メイリオ」が採用されているが、編集部にて試用したところその他のフォントでもその効果を実感できた。

「Sleipnir 4」のフォント表示
「Sleipnir 5」のフォント表示
Site Updates機能

 さらに、新規タブによく見るWebサイトの最新記事を表示する“Site Updates”機能が追加された。Site Updates機能では、Webページの閲覧履歴をもとに自動で好みのWebサイトを判断し、RSSフィードを探索・取得して表示可能。好みのWebサイトは、閲覧頻度やSite Updates上でクリックされた回数などを基準に判断されるほか、表示する際には若干のランダム性を加えて表示するため新しいWebサイトの発見も手助けしてくれる。

 また、Facebook/Twitterのアカウントを連携させることで、友達が投稿したWebページも表示する情報のソースとして利用可能。Site Updates上で投稿がクリックされた回数が多い友達は重要な情報源と判断され、Site Updatesにその友達の投稿が表示される確率が高くなるという。

検索欄で閲覧履歴などから部分一致したサイトをサジェスト

 加えて、検索欄に文字を入力するとWebの閲覧履歴・ブックマーク・開いているタブのURLやタイトルから、部分一致したサイトをサジェストする機能も追加された。もちろん検索履歴のキーワードもサジェストされる。

 さらに、「Sleipnir Mobile」に搭載されている、リンクを長押しするとバックグラウンドの新規タブで開ける“Hold And Go”機能も追加された。また、ジェスチャー機能も細かな調整が施され、タッチ操作でなめらかに操作できるようになっている。

 そのほか、“Trident”エンジンは非搭載となり、“Blink”エンジンのみが利用可能となった。このため、余計な処理が不必要になり動作速度が向上しているほか、インストーラーのサイズもコンパクトになっている。また、「Sleipnir 4」で利用可能だった「Google Chrome」用の拡張機能は、引き続き利用可能。

 なお、「Sleipnir 4」とは別ソフトとしてインストールされるため共存が可能で、「Sleipnir 5」と「Sleipnir 4」の同時起動もできる。さらに、「Sleipnir 2」「Sleipnir 4」「Sleipnir 5」の3バージョンを共存させることも可能だという。また、今後「Sleipnir 2」「Sleipnir 4」のメンテナンスも継続されるとのこと。

 また、“Super Drag Extension”機能やRSSリーダー機能は非搭載となっている。

ソフトウェア情報

「Sleipnir 5 for Windows」
【著作権者】
フェンリル(株)
【対応OS】
Windows Vista/7/8(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
5.0.0.4000(13/11/21)

(長谷川 正太郎)