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「Excel」に『=』を入力するだけで「Copilot」がセルに合う数式を提案してくれる機能

周りのデータを参照しながら勝手に考えてくれる便利機能

Windows版「Microsoft Excel」アプリに数式補完機能

 米Microsoftは9月27日(現地時間)、Windows版「Microsoft Excel」アプリに数式補完機能を追加する計画を明らかにした。「Microsoft 365 Copilot」ライセンスを持ち、「バージョン 2510」(ビルド 19311.20000)を実行しているユーザーに展開される。

 「Excel」で数式を書くのはいかに経験豊富なユーザーでも難しく、面倒で、時間がかかる作業だ。適切な関数を選択し、正しいセルを参照し、構文が正確であることを確認できるようになるまでには、多くの間違いを経験する必要がある。ほとんどのユーザーは数式の説明やサンプルを探したり、エラーに悩まされたりするのに多くの時間をとられているのが現実で、すらすらと関数を書けるエキスパートはごくわずかだろう。

 今回導入が発表された数式補完機能は最先端のAIモデルを搭載しており、セルに『=』を入力するだけで、ヘッダーや近くのセル、数式、表といったワークブックのコンテキスト(文脈)を参照し、ユーザーが望むであろう数式を提案してくれる。意にかなったものが提案に含まれていれば、それを選択するだけで数式が自動入力される。ユーザーが数式を書かなければならないシーンは大きく減るだろう。

セルに『=』を入力すると、AIが数式を提案。ヘッダーが「イニシャル」であることを読み取って、氏名セルを参照してイニシャルを求める数式を提案する例

 なお、「Copilot」が数式の候補を生成するには時間がかかる場合がある。その場合は、セルの下枠に沿って進行状況を知らせるインジケーターが表示される。正しい数式が生成されない場合は、隣接するセルやヘッダーにより詳しい情報を含めるとよい。

 また、現在のところ数式補完は他のワークシートを参照することはできない(将来的なアップデートで解決される可能性あり)。また、今のところ機能を無効化することはできない。これに関しては近日中に簡単なオプトアウトオプションが提供される予定だ。