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経産省とNEDO、総額約4億円相当の計算リソースを使えるAI開発コンテスト「GENIAC-PRIZE 2026」を開催

学生向けフィジカルAI開発部門は東京大学松尾・岩澤研究室が担当

経産省とNEDO、総額約4億円相当の計算リソースを使えるAI開発コンテスト「GENIAC-PRIZE 2026」を開催

 経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、AI開発における優秀な人材発掘と育成を目的とした学生向けコンテスト「GENIAC-PRIZE 2026」を開催する。AIの社会実装が急務となる中、本コンテストを通じて日本国内のAI人材基盤を強化する狙いがある。

「GENIAC-PRIZE 2026」の公式ページ

 本コンテストのテーマは2つ設定されており、1つ目は企業団体を対象としたエッセンシャルワーカーの人手不足解消を目指す「社会課題」部門。2つ目はロボットやセンサーなど現実空間で動作する「フィジカルAI」への応用を見据えたAI基盤モデルの開発を競う「人材育成」部門が設定されている。「人材育成」部門の運営設計を担当するのは、AI研究で実績のある東京大学松尾・岩澤研究室。

 「人材育成」部門の参加者には、総額約4億円相当の高性能な計算リソースが提供されるほか、総額約3,000万円の懸賞金が用意されている。

 「人材育成」部門の参加者は、チームで競う必須課題と個人で競う自由課題に取り組む。必須課題では、提供される計算資源とシミュレータ環境を活用し、チーム単位で大規模言語モデル(LLM)を用いたロボット制御に取り組む。言語理解から具体的なロボット制御に至る、開発から評価までの一連のプロセスを実践。自由課題では、民間企業などから公募されたフィジカルAI分野のより実践的なテーマに対し、参加者が個人で挑む形式となる。

 「人材育成」部門の詳しい開催概要は以下の通り。

  • 目的:計算資源利用が難しい学生のモデル開発経験を通じて、日本全体の技術レベル向上に繋げる
  • 対象:12歳以上29歳以下の日本国籍を有する学生
  • コンテスト課題:ロボット制御用コーディングエージェント評価「CaP-X」によるロボット操作評価(LLMを用いて言語指示と環境情報からロボット制御コードを生成し、その実行結果を基にタスク達成率や失敗要因を評価)
  • 懸賞金:総額約3,000万円を授与予定 ――必須課題優秀チーム(上位3チーム)、個人賞、自由課題特別賞 などを想定
  • 計算リソース:総額約4億円相当の計算リソースを各チームへ分配して付与予定
  • チーム数:20-30人×約17チーム(予定)

 応募時点でのAI開発経験は問わず、初学者の参加も歓迎している。コンテスト参加に推奨される基礎的な知識やスキルについては、東京大学松尾・岩澤研究室が主催するLLM講座を無料で受講することで習得が可能。同研究室では、「知能を創る」というビジョンのもと、ディープラーニングや世界モデル、ロボット研究、大規模言語モデルなど多岐にわたる研究を推進しており、社会への基礎研究成果の還元の一環として講義や起業家支援も行っている。

 本コンテストは、AI基盤モデルの開発を目指す学生にとって、「実装・評価・改善」という開発サイクルをフィジカルAIという具体的な文脈で経験できる場となる。また、フィジカルAIの開発を目指す学生にとっても、LLMを活用したロボットの操作技術(ハイレベルな計画立案など)を実践的に学ぶ入り口として機能し、将来的にVLAやより細かな動作制御といった主要領域へ進むための基礎固めとなることが期待されている。初心者でも取り組みやすい難易度に設定されつつ、実践的な開発手法や思考を学べる内容となっている。

 参加メンバーの応募締め切りは、2026年8月31日(月)昼12:00まで。実際のコンテストは2026年11月頃の開始が予定されている。

コンテストスケジュール概要

コンテストの詳細な応募資格や松尾・岩澤研究室のLLM講座に関する情報は、コンテストの特設サイトで確認できる。