いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】実は結構効率を落としている? IMEの入力モード変更を自動化する方法
2023年7月13日 06:55
切り替えの手間が省けて、半角・全角の混在も回避できる
Excelでデータを入力する際、何度も入力モードのON/OFFを切り替えますよね。[半角/全角]キーを押すだけなので、大した手間ではないように感じますが、項目数×行数で考えると相当なものです。さらに、[半角/全角]キーを押し忘れて入力しなおしたり、間違って[F1]キーを押してヘルプを起動させたりすると、余計に時間をとられます。
実はセルごとに入力モードは制御可能です。データの入力前に[データの入力規則]を使って設定しておきましょう。切り替えの手間を減らすだけでなく、半角・全角の混在を回避する効果もあります。
セル選択時の入力モードを指定する
セル範囲を選択して、[データの入力規則]ダイアログボックスで、入力モードを指定するだけです。まずは[氏名]列の入力モードを指定してみます。
設定はこれだけです。実際に制御できているか確認してみます。入力モードの切り替えがわかるように、IMEツールバーを表示しています。
モードの違い
指定できる入力モードの違いをまとめておきます。
- コントロールなし:初期設定。セルの選択前の入力モードを引き継ぐ
- オン:日本語入力モードをONにする。直前の日本語入力モードを引き継ぐ
- オフ(英語モード):日本語入力モードをOFFにする
- 無効:入力モードの切り替えを無効にする
- ひらがな:(日本語入力で)ひらがなを入力できる
- 全角カタカナ:(日本語入力で)全角カタカナを入力できる
- 半角カタカナ:(日本語入力で)半角カタカナを入力できる
- 全角英数字:全角で英数字を入力できる
- 半角英数字:半角で英数字を入力できる
[オン]は「日本語入力をONにする」という意味です。直前の日本語入力モードを引き継ぎます。例えば、ほかのセルに[全角カタカナ]や[半角カタカナ]を設定していて、そのセルを編集後に[オン]のセルに戻ると、入力モードが引き継がれています。
漢字変換は可能なので問題ありませんが、必ずひらがな入力→漢字変換の操作とするなら[ひらがな]を選択しておくといいでしょう。
[無効]は入力モードの切り替えを無効にします。ほかの項目は入力モードの切り替えが可能です。[オフ(英語モード)]と[半角英数字]は入力変換できるかどうかの違いです。英数字しか入力しないセルには、変換不可の[オフ(英語モード)]を指定しておきます。
なお、選択したセル範囲に複数の入力モードが指定されていると、以下のようなメッセージが表示されます。指定したい入力モードを確認してから[OK]をクリックしてください。
ほかのセル範囲にも入力モードを設定する
同じ要領で、ほかのセル範囲にも入力モードを指定しておきましょう。ここでは、[フリガナ]列は[全角カタカナ]、[メールアドレス]列と[郵便番号]列は[オフ(英語モード)]と指定しました。[No]列は[オフ(英語モード)]、[住所]列は[ひらがな]です。
設定した入力モードの切り替えをまとめて確認しておきましょう。
ひと手間かけてラクしよう
「特定のセルに入力モードを指定する」と聞くと、難しそうですが数クリックで設定できましたよね。データの入力前にひと手間かけるだけで、[半角/全角]キーを押す必要がなくなります。半角・全角の混在する表記揺れの防止にも効果があるのでおすすめです。