いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】行の入れ替えに切り取って挿入は非効率! 絶対覚えておきたいドラッグテク

ドラッグ操作の効率をアップする技があります

ドラッグのテクニックで効率アップ

 エクセルの作業を効率化するためのテクニックといえば“ショートカットキー”ですよね。定番のショートカットキーは以前にも紹介しました。

 ほとんどキーボードから手を放さずにエクセルを操作する達人のような人もいますが、キーボードとマウスの操作は半々といった人が多いでしょう。しかし、マウスを使ってボタンを何度もクリックするのは無駄ではあります。

 いつものスタイルを大きく変えずに時短できるテクニックがあると便利ですよね。今回は、効率よくマウス操作する技をいくつか紹介します。隠しコマンドのように出現するメニューで作業効率が上がるはずです。

[Shift]+ドラッグ行や列を移動できる

 よくある操作として行や列を入れ替えがあります。選択した行や列をドラッグしたらなぜか「置き換えますか?」と聞かれて[キャンセル]をクリックした経験があるのではないでしょうか。これは選択範囲の境界線をドラッグした際の動作です。

行や列を移動したいのに「上書きしますか?」と聞かれてしまいました

 行や列を[Ctrl]+[X]キーで切り取り、行番号、もしくは列番号を右クリックして[切り取ったセルの挿入]と選択する方法もありますが、挿入位置を間違えることもありますよね。実際は選択した行の上、列の左に挿入されます。行や列を挿入してから、切り取って貼り付けている人もいるかもしれません。

 “ここ”に移動したい! と決まっているなら[Shift]キーを押しながら選択範囲の境界線をドラッグしてみてください。移動先の行や列が明示されます。以下の例では、F,G列をC,D列に移動しています。チップに表示される「C:D」は、C列とD列のことです。

F,G列を選択して、[Shift]キーを押しながら選択範囲の境界線をドラッグします(①)。移動先として「C:D」(②)と表示されています。[Shift]キーを押したままマウスのボタンを放します。
F,G列のデータがC,D列に移動しました(③)

[Shift]+[Ctrl]+ドラッグで既存のデータをコピーして挿入できる

 既存のデータを活かして追加・挿入したいこともあります。例えば、各月に小計行を追加したい場合、該当の位置に空行を挿入してから数式を入力するのが一般的ですが、選択範囲の境界線を[Shift]+[Ctrl]+ドラッグして作業を簡略化できます。

入力済みの小計行を選択して、選択範囲の境界線を[Shift]+[Ctrl]キーを押しながらドラッグ(④)します。移動先として「A12:H12」(⑤)と表示されています。[Shift]+[Ctrl]キーを押したままマウスのボタンを放します。
選択したセル範囲が12行目にコピーされました(⑥)

右ドラッグでオートフィルオプションを表示する

 フィルハンドルをドラッグ後に[オートフィルオプション]を表示して、処理を選択することがありますよね。書式のコピーや連続データなどを意図している場合は、マウスの右ボタンを押しながらドラッグしてみてください。その後の処理を選択できます。

 ここでは「書式のみコピー」と操作していますが、連続データの生成も可能です。特に日付データを週単位や年単位でオートフィルしたい場合、右ドラッグからの操作が有効です。

3行目に背景色を設定してあります。2,3行目を選択して(⑦)、フィルハンドルを右ドラッグします(⑧)
処理の一覧が表示されます。[書式のみコピー(フィル)](⑨)を選択します
書式のみコピーされました

ひと工夫でドラッグ操作の効率アップ

 [Shift]キーや[Ctrl]キーを押しながらドラッグ、マウスの右ボタンでドラッグといった簡単な操作ですが、時短効果は期待できます。いつもの操作と大きく変わらないのもいいところです。ぜひ使ってみてください。