いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】なぜかオートフィルで連番を振れない! 非表示の行があっても連番を入力する方法

見えている行だけに連番を振る方法があります

見えている行だけに連番を振るには?

 エクセルの表に連番を振ることはよくありますよね。「1」「2」と入力してフィルハンドルをドラッグする方法が一般的ですが、連番にもいろいろなパターンがあり、例えば、行の追加・削除で連番がずれないようにしたい、未入力のデータを飛ばして連番を振りたいなど、以前にまとめて紹介しました。

 今回は、連番のレアケースとして、“非表示の行”を無視して連番を振る方法を紹介します。例えば、以下のような表で「販売中」のみに絞り込むと、連番も含めて非表示になってしまいます。

A列には連番が振ってあります(①)
「販売中」にフィルターを設定すると、連番でなくなってしまいます(②)

 連番の役割は果たせていませんよね。「1」から振り直したいところですが、フィルターが設定されている場合、オートフィルによる連番は振れずに困ってしまいます。諦めて手入力する必要はありません。[連続データ]ダイアログボックスから簡単に入力できます。

可視セルだけを選択して連番を作成する

 既存の連番を削除しておきます。フィルターの設定後に先頭行に連番の開始番号「1」を入力しておくのがポイントです。連番を振りたいセル範囲を選択して[Alt]+[;](セミコロン)キーを押すと、可視セルのみを選択できます。

 [連続データ]ダイアログボックスを呼び出す前にフィルターを解除しておくことを忘れずに。また、間違ってほかのセルをクリックしてしまうと、可視セルのみの選択が解除されてしまうので注意してください。

既存の連番を削除して、フィルターの設定後に先頭行に連番の開始番号「1」を入力しておきます(③)
連番を振りたいセル範囲を選択して(④)、[Alt]+[;]キーを押します(⑤)
可視セルのみが選択されました(⑥)。フィルターを解除します(⑦)。間違ってほかのセルをクリックしないように注意してください
フィルターが解除されて、先ほど選択したセル範囲が選択された状態になります(⑧)
[ホーム]タブ(⑨)にある[フィル](⑩)から[連続データの作成](⑪)を選択します。
[連続データ]ダイアログボックスが表示されます。[範囲]の[列](⑫)、[種類]の[加算](⑬)が選択されていることを確認します。[増分値]は「1」です(⑭)。[停止値]は入力しなくて大丈夫です。[OK](⑮)をクリックします
選択したセル範囲に連番が振られました(⑯)
フィルターを再設定すると連番を確認できます(⑰)

枝番などにも応用可能

 このテクニックは、カテゴリごとに連番を振る場合にも使えます。例えば、商品分類や支店などでフィルターして、それぞれ連番を設定するといった使い道です。ここでは連番の開始番号を「1」としましたが、「1001」のように指定することもできるので活用範囲は広いでしょう。単純に[Ctrl]キーを押しながら、離れたセルを選択して連番を追加したい時などにも便利です。