いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】押さえておきたい並べ替えの基本テク ~独自ルールでの整列もマスターしよう!

自分で指定したルールで並べ替えるには?

「並べ替え」をまとめておさらい

 最初に「データの並べ替え」について振り返ってみましょう。例えば、以下のデータで販売数の多い順に並べ替えるには? フィルターボタンを表示して「降順」とするのが一般的でしょう。

 [データ]タブにある[フィルター]ボタンをクリックしても構いませんが、おすすめのショートカットキーが[Ctrl]+[Shift]+[L]です。一瞬でフィルターボタンの表示・非表示を切り替えられます。

フィルターボタンを表示したいセル範囲を選択して(①)、[Ctrl]+[Shift]+[L]キーを押します(②)
フィルターボタンが表示されました(③)
並べ替えたい列のフィルターボタン(④)をクリックして、[降順](⑤)をクリックします
販売数の多い順に並べ変えられました

 今度は[日付]列を昇順(古い順)、[販売数]列を降順(大きい順)で並べ替えてみます。フィルターボタンでは複数列を並べ替えられません。複数列の並べ替えには[並べ替え]ダイアログボックスを利用します。

表中の任意のセルを選択しておきます。[データ]タブ(⑥)にある[並べ替え](⑦)をクリックします
[並べ替え]ダイアログボックスが表示されました。[列](⑧)と順序(⑨)を選択します。[並べ替えのキー]は「セルの値」のままで構いません
[レベルの追加](⑩)をクリックします。同様に[列](⑪)と[順序](⑫)を選択して、[OK](⑬)をクリックします
[日付]列が昇順(古い順)、[販売数]列が降順(大きい順)で並べ替えられました

 上の条件が優先されることを覚えておきましょう。試しに先ほどの条件の順番を入れ替えると結果は変わります。

指定した条件は先ほどと同じですが順番が異なります(⑭)。[下へ移動]/[上へ移動]のボタン(⑮)で順序を入れ替えられます
[販売数]列が優先されて降順(大きい順)に並べ替わり、[日付]列の並べ替えの意味がなくなっています

独自のルールで並べ替える方法

 では、[日付]列は昇順(古い順)、[席]列をランク順(SS > S > A > B)に並べ替えるにはどうしましょう? 試しに条件を「降順」と指定してみます。

[日付]列は昇順(古い順)(⑯)、[席]列は降順(⑰)としました
[日付]列は昇順(古い順)、[席]列は降順と、指定した通りに並べ替わっていますが……

 当然ですが[席]列は、SS > S > B > Aの順となりました。B席よりA席を優先したいのはユーザーの都合です。残念ながら昇順・降順の機能だけでは実現できないのです。

 今回は、このような「独自ルール」を指定して並べ替えるテクニックを紹介します。都道府県を北から並べたい時、店舗の出店順に並べ替えたい時などにも応用できます。

[ユーザー設定リスト]で独自のルールを指定する

 並べ替えたい表があり、[並べ替え]ダイアログボックスが表示されていれば簡単です。[順序]のリストから[ユーザー設定リスト]を選択して、独自のルールを追加しましょう。

先ほどの例で[並べ替え]ダイアログボックスを表示しています。[順序]の一覧から[ユーザー設定リスト](⑱)を選択します
[ユーザー設定リスト]ダイアログボックスが表示されました。[リストの項目]に並べ替えたいリスト(⑲)を入力して、[追加](⑳)をクリックします
[ユーザー設定リスト]に新しい項目(㉑)が追加されました。[OK](㉒)をクリックします
[順序]に追加した順序が指定されています(㉓)。[OK](㉔)をクリックします
[日付]列は昇順(古い順)、[席]列はランク順(SS > S > A > B)で並べ替えられました

 なお、[ユーザー設定リスト]に追加した項目はオートフィルでも有効になります。

[ユーザー設定リスト]の項目はオートフィル(㉕)でも有効です

あらかじめ[ユーザー設定リスト]を準備する

 上記は、実際の並べ替えの操作中に[ユーザー設定リスト]を追加しましたが、独自のルールをあらかじめ準備しておくことも可能です。[Excelのオプション]から[ユーザー設定リスト]を呼び出します。

 インターフェイスが多少異なり、セル範囲からリストを取り込めます。都道府県順などの長いリストはインポートしておくと便利です。

[ファイル]-[オプション]の順にクリックして[Excelのオプション]を表示しておきます。[詳細設定](㉖)をクリックして、[ユーザー設定リストの編集](㉗)をクリックします。
並べ替え順を入力したセル範囲を選択(㉘)して[インポート](㉙)をクリックします

[ユーザー設定リスト]は一時的なルールにも有効

 [ユーザー設定リスト]はオートフィルでも有効になるため、一時的なルールでも登録しておくとExcelの作業効率が上がります。例えば「1~10人」「11~20人」……といったアンケートの集計項目など、たまに利用するけど、手入力が面倒なリストには有効です。あらかじめ用意されている「子」「丑」「寅」……、「甲」「乙」「丙」……などは普段使わなくても邪魔にはならないですよね。ぜひ活用してみてください。