入力が必要なセルは強調しておきたい!
表の一部のセルにデータを入力すると、ほかのセルは自動入力される仕掛けが施してあることがありますよね。帳票形式のフォーマットなどで見かけます。以下の出勤簿は、出勤時間と退勤時間、休憩時間を入力すると、実働時間と時間外労働時間、深夜労働時間が計算されるようになっています。
出勤時間と退勤時間、休憩時間を入力すると(①)、実働時間と時間外労働時間、深夜労働時間が計算されるようになっています(②) 入力の必要がないことを示すために、実働時間と時間外労働時間、深夜労働時間の欄には灰色の背景色が設定されています。シートの保護の機能を使って、編集が禁止されていることもありますよね。
では、必須項目の出勤時間と退勤時間、休憩時間を強調したい場合はどうしましょう? 単純に背景色を設定しただけではイマイチですよね。
必須入力のセルを強調するために、単純な塗りつぶしでは使い勝手は良いとはいえません 入力済みのセルは背景色を自動的にクリアしたい、ついでに区分が“休日”の場合も塗りつぶしたくないといった要望が出てきませんか? 今回は、空白のセルを判定して書式を設定するテクニックを紹介します。
条件付き書式で“空白”を判定する
仕掛けは簡単です。条件付き書式を使って“空白”を判定するだけ。休日かどうかは日付でも判定できますが、ここではC列に入力される文字列を使って条件式を作ります。なお、複数の条件付き書式を設定する場合は順番と[条件を満たす場合は停止]の設定がポイントです。
書式を設定するセル範囲を選択しておきます(③)。[ホーム]タブ(④)にある[条件付き書式](⑤)-[新しいルール](⑥)をクリックします [指定の値を含むセルだけを書式設定](⑦)を選択して、[空白](⑧)を選択します。書式(⑨)を設定して、[OK](⑩)をクリックします 空白のセルに書式が設定されました。続けて“休日”のセルの書式をクリアします。[条件付き書式](⑪)-[新しいルール](⑫)をクリックします [数式を使用して、書式設定するセルを決定](⑬)を選択して、「=$C4="休日"」と入力します(⑭)。書式には何も設定しません。[OK](⑮)をクリックします [条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスを表示して設定を変更します。[条件付き書式](⑯)-[ルールの管理](⑰)をクリックします 「数式:=$C4="休日"」「セルが空白の値」の順になっていることを確認します(⑱)。「数式:=$C4="休日"」の[条件を満たす場合は停止](⑲)にチェックを付けて、[OK](⑳)をクリックします。 データを入力して確認してみましょう。「休日」と入力した時の動作もチェックします。
7行目にデータを入力したところ、セルの背景色はクリアされました セルC8に「休日」と入力してもセルの背景色はクリアされます 応用範囲の広いテクニック
「空白かどうか」の条件は応用範囲が広いテクニックです。
上記の手順のようにプルダウンから[空白]を選択する以外に、例えば「C列が空白かどうか」という条件で、ほかのセルの書式を変更することもできます。条件付き書式を設定するセル範囲を選択しておき、数式として「=$C4=""」と指定すれば、C列が空白の場合の書式を適用できます。「空白ではない」という条件なら「=$C4<>""」となります。