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「幻想水滸伝」クリエイター監修のアクションRPG「百英雄伝 Rising」

本編の前日譚ながら、高い完成度で単体作品としても魅力的

「百英雄伝 Rising」のタイトル画面
「百英雄伝 Rising」のタイトル画面

 今回紹介するのは、サイドビューのアクションRPG「百英雄伝 Rising」。コナミから発売されたRPG「幻想水滸伝」シリーズのクリエイターである村山吉隆氏と河野純子氏が、25年ぶりにタッグを組んで開発中のRPG「百英雄伝」に先行して投入されたスピンオフ作品となる。

 本作の開発はナツメアタリが担当しており、村山氏率いるRabbit&BearStudiosが監修を務めている。ただしキャラクターデザインは「百英雄伝」と同じく河野氏が担当し、シナリオはアトラスの「ペルソナ」シリーズなどで知られる里見直氏が担当。先行スピンオフとはいえかなり力の入った作品となっている。

 ストーリーは「百英雄伝」の前日譚を描いたもの。古代遺跡の発掘に来たスカベンジャー(遺跡漁り)の少女CJが、遺跡近くの街で町長代行の女性イーシャと、獣人の傭兵ガルーに出会い、遺跡に眠る魔法のレンズと街の復興のために冒険を繰り広げる。

主人公の少女CJ。とにかく明るくめげない性格
主人公の少女CJ。とにかく明るくめげない性格

 遺跡の発掘にはるばるやってきたCJだが、イーシャから高額な採掘権を求められる。とても支払えないCJは、街のあちこちで手伝いを引き受け、達成した証拠として街の人からスタンプをもらうことで、採掘権と交換してもらうことになる。

 ゲームの進行はこのスタンプ集めが基本となっており、街の人の求めるものを集めるため冒険に出ていくという流れ。いわゆるクエストが続いていくことで、ストーリーが進んでいく。

遺跡探索に来たが、イーシャから高額な採掘権を求められる
遺跡探索に来たが、イーシャから高額な採掘権を求められる
街の人の依頼をこなしすことで採掘権を手に入れる
街の人の依頼をこなしすことで採掘権を手に入れる

 街の外には敵がおり、倒しながら必要なアイテムを探す。基本アクションは攻撃とジャンプだけのシンプルなもので、CJには短距離を無敵状態で移動するステップも使える。

 最初のうちはCJだけを操作するが、ある程度ゲームが進むと、ガルーやイーシャもプレイヤーキャラクターとなる。使用するキャラクターはいつでも切り替えが可能で、キャラクターによってアクションや能力が異なる。

 また攻撃が命中すると同時にキャラクターを切り替えることで、リンクアタックという連続攻撃を仕掛けられる。攻撃ボタンを連打するだけでリンクアタックが発動するシンプルな操作モードも用意されている。

アクションはシンプルで遊びやすい
アクションはシンプルで遊びやすい
プレイヤーキャラクターが増えれば、リンクアタックという強力な連続攻撃が使える
プレイヤーキャラクターが増えれば、リンクアタックという強力な連続攻撃が使える

 街の人のお願いを達成していく中で街が発展し、新たな設備が増えていくことで、装備品の強化や休息拠点などができるようになる。RPG作品では当たり前にあるものを、少しずつ自分の手で増やしていくというプロセスはなかなか面白く、前日譚という設定をうまく生かしている。

自分のがんばりによって街の設備が増えていく
自分のがんばりによって街の設備が増えていく
素材とお金で装備品を強化していく
素材とお金で装備品を強化していく

 クエストを次々に達成していくというゲーム内容を聞くと、単調で面倒くさそうというイメージを持つだろう。実際のところ、街の外で敵を倒しながらちょっとしたアイテムを拾ってくるという内容も多く、単調さが見える点は否めない。

 ただクエスト1つ1つはそう長いものではなく、またストーリー展開もかなりしっかり描かれているので、ゲーム進行のテンポはとてもいい。アクションもシンプルながらキャラクターの使い分けもあり、ボスとの戦いでは攻防の見極めもしっかりある。難易度としては低めで気軽に遊べる点も、本編のプロローグとして楽しむにはちょうどいい。

 本作は位置付けとして「百英雄伝」を待つ人に向けての作品ではあるが、アクションRPGとして操作感もよく、単体ゲームとして見ても完成度がとても高い。前日譚ということで事前知識も必要なく、CJの明るい性格のおかげでゲーム全体のイメージもすこぶる軽い。ぜひジャンルのこだわりなく遊んでみていただきたい。

ボス戦との戦いでは、攻撃を見極めて反撃するのが重要
ボス戦との戦いでは、攻撃を見極めて反撃するのが重要
「百英雄伝」という名前のとおり、多数のキャラクターが登場する
「百英雄伝」という名前のとおり、多数のキャラクターが登場する

 なお本作の本流となる「百英雄伝」は2023年発売予定。開発には、小牟田修氏や村上純一氏といったコナミ出身のクリエイターも参加しているほか、桜庭統氏やなるけみちこ氏による楽曲提供も予定されている。こちらも楽しみな作品だ。

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