残業を減らす!Officeテクニック
Wordのレイアウトにスペースを使うのはNG! インデントの基本動作をマスターしよう
紙エクセルを使うのはもってのほかです
2022年7月25日 06:55
Wordで文書を作成する際、表や図版のレイアウトには気を遣うと思いますが、テキストはどうでしょう? 日本語を入力して変換、確定は問題ないとしても、字下げや行頭文字などが思い通りにならないと感じることがありせんか? 思い余ってExcelを使ってしまいたくなる気持ちはわかりますがやめましょう。
Wordは入力サポートの機能が豊富で、いろいろと気を利かせてくれますが、余計なお世話なことも多々あります。それを嫌ってか、手動で何とかしようとした文書ファイルをたまに見かけます。以下のファイルは一見問題ないようですが、編集記号を表示するとスペースが山ほど入っていることがわかります。
最終的に印刷するだけだから問題ない! といった主張もありそうですが、ファイルを再利用することを考えると良い状態ではありません。修正時に手間がかかることが多いです。テキストのレイアウトは「インデント」を利用して整えるべきでしょう。
扱いにくいと言われる機能ですが、慣れてしまえばテキストのレイアウトに困ることはなくなります。今回は「インデント」について解説します。
スペースいっぱいで何が問題?
先ほどのファイルの問題点を見てみます。文頭にスペースを入れて、段落を変えて右端を揃えています。意図としては、左右の余白を広げたかったのでしょう。
では、このファイルに文言を追記するとどうなるか。「このたび当社の~」の前に「さて、」と入力してみます。右端がずれるので、あふれた文字を削除して、次の行で入力といった作業を繰り返すことになります。かなり効率が悪いですよね。
ルーラーを利用してインデントを設定する
余計なスペースと段落は削除して左右のインデントを設定しましょう。ここでは「ルーラー」を利用するので表示しておきます。[表示]タブの[ルーラー]にチェックを付けると、画面の上と左にルーラーが表示されます。
インデントを設定する文章を選択して、上部のルーラーの「左インデント」と表示されるハンドル(詳しくは後述)を右方向へドラッグします。標準の設定ではルーラーの単位は「文字」なので、「4」は4文字分の字下げになります。右端は「右インデント」で設定します。
左右のインデントはカーソルのある段落に設定されるため、1段落のみを設定する場合はテキストの選択は不要なのですが、複数段落をまとめて設定する場合は、設定する段落を範囲選択する必要があります。通常は複数段落のインデントを設定することが多いかと思いますので、普段から文章を選択してからの操作がおすすめです。
ルーラーのハンドルの意味
ルーラーのハンドルの意味を把握しておきましょう。先ほどの操作で「左インデント」と「右インデント」の意味は理解していただけたと思いますが、左右で対なのにハンドルの形が異なるのがわかりにくいですよね。左は四角、右は上向きの三角形です。
では「左インデント」の上にある下向きの三角と上向きの三角は何なのかというと、「1行目のインデント」と「ぶら下げインデント」です。
「1行目のインデント」は無意識に使っているはずです。段落を変えるために[Enter]キーを押すと、1文字目の左側に空白(字下げ)ができませんか? 「1行目のインデント」が設定された段落を変えると、次の段落も自動的に「1行目のインデント」が設定されるためです。「1行目のインデント」は1行目に設定するインデントという意味です。極端に設定すると以下のようになります。
もし、[Enter]キーを押して字下げされなかった場合は「1行目のインデント」の設定を確認してみてください。
「ぶら下げインデント」は、2行目以降の文字位置を揃える時に使います。注意書きなどの項目と本文の違いを明確にしたい場合などに便利です。ほかのインデントも同様ですが、同一の段落で有効な設定です。
なお、Wordでは[Enter]キーを押すと「改段落」(↲)、[Shift]+[Enter]キーを押すと「改行」(↓)となります。編集記号の違いに注目してください。「改行」がいくつ含まれていても、ひとつの段落として認識されます。