残業を減らす!Officeテクニック

WordがあればPDFファイルを編集できる!? 文章や画像の流用が目的なら結構便利

PDFファイルをWordで開くときのコツ

 PDFファイルのテキストや写真をコピーして使いたいことがありませんか? コピー&ペーストで処理することも可能ですが、余計な部分までコピーされてしまったり、同じ文字列が繰り返し貼り付けられたりすることもあります。余計な改行が含まれるのもイライラしますよね。画像の場合は右クリックからコピーできなくて困ることも……。

 テキストや画像の流用が前提なら、PDFファイルをWordファイルへ変換するのが近道でしょう。今回は、PDFファイルをWordファイルへ変換するテクニックを3つ紹介します。

❶短い文章や画像の流用が目的なら直接Wordで開く

 OfficeアプリからPDFファイル形式として保存した資料などを開く際に便利な方法です。とりあえずテキストを抽出したい時には重宝します。ただし、商用サイトなどから入手したPDFファイルを直接Wordで開いた場合、表示が崩れてしまうことがほとんどです。手軽なので、まずはこの方法を試してみるといいでしょう。

PDFファイルは閉じておく。Wordの起動直後の画面で[開く]-[参照]をクリックする
[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示された。[PDF Files]を選択する([すべてのファイル]を選択しても構わない)。Wordで開きたいPDFファイルを選択して[開く]をクリックする
PDFファイルをWord文書に変換するかどうか確認のメッセージに表示された。[OK]をクリックする
PDFファイルが変換されて、Wordで表示された

❷レイアウトを崩したくないならAdobeの無料サービスを利用する

 先ほどの手順のように、PDFファイルをWordで開いた時、レイアウトが崩れてしまうこともあります。例えば以下のような状態です。部分的にテキストや画像をコピーするなら問題ないかも知れませんが、元のレイアウトを保ちつつ、修正する場合はイマイチです。

元のPDFファイル
PDFファイルをWordで開いた状態。レイアウトが崩れてしまっている

 そんな時は、定番のPDFファイルリーダー「Acrobat Reader」を提供するAdobeの「PDFをWordに変換」のサービスを使ってみてください。PDFファイルからWordファイルへの変換が無料で可能。ログインも不要です。

Adobe PDFをWordに変換

Adobeの「PDFをWordに変換」のWebページ。「PDFをWordに変換」の部分にPDFファイルをドラッグする
アップロードに続けて、変換が開始する。ファイルサイズによってしばらく時間がかかる
[ダウンロード]をクリックする
ダウンロードしたWordファイルを開いた。レイアウトの崩れはほとんどない

❸画像とテキストで構成された図には最終手段

 画像をコピーしたい時の最終手段です。Wordの「スクリーンショット」の機能を利用します。以下は元のPDFファイルと「PDFをWordに変換」の結果のWordファイルです。地図をコピーしたいのですが、どちらも一枚の画像ではなく、画像+テキストの状態となっていて意図通りにコピーできません。

PDFファイルの状態。画像を選択したつもりだが、テキストが選択されてしまった
「PDFをWordに変換」の結果のWordファイル。地図の部分に画像化されていないテキストが残っている

 機能名の通り「スクリーンショット」を撮るだけですが、Wordだけで完結できるのは便利です。画像がぼやけないように、撮影するPDFファイルは必要な部分だけ拡大表示しておくといいでしょう。

撮影するPDFファイル(右)は必要な部分を拡大表示しておく。Word(左)の[挿入]タブから[スクリーンショットをとる]をクリックして、撮影するウィンドウを選択する。[画面の領域]を選択して、任意の範囲をドラッグしてもいい
選択したウィンドウが画像として挿入された
[図の形式]タブの[トリミング]をクリックして、不要な箇所をトリミングする
目的の範囲をWordに貼り付けられた