残業を減らす!Officeテクニック

Wordが使いづらいまま1年を過ごさないために見直しておきたい基本設定

Wordが使いにくいと思ったら設定を見直そう

 職場や学校などで資料作成する際、Wordを使うことが多いですよね。パソコンを使っているなら、日本語入力はできますし、フォントの変更、図の挿入などの操作も簡単です。しかし、ExcelやPowerPointと比べて、好まれていない印象があります。Wordは深く考えなくても使える反面、思い通りに動かないと余計に腹立たしく思えるのかもしれませんね。

 今回は、年始めに見直しておきたい基本設定をまとめました。Wordに対するイライラを少しでも軽減できると思いますよ。

 なお、Wordを設定する[Wordのオプション]ダイアログボックスは、[ファイル]タブの[オプション]から呼び出せますが、[Alt]→[F]→[T]を覚えておくと便利です。

[Wordのオプション]ダイアログボックスは[Alt]→[F]→[T]ですばやく呼び出せる
[Alt][F][T]は斜め一直線のキー配置なので覚えやすい

自動保存の間隔と保存場所を設定する

 疲れていると「保存しますか?」と聞かれて、無意識に[いいえ]を押してしまったりすることがありますよね。バッテリー切れなどで更新した内容が消えてしまう可能性もゼロではありません。自動保存の間隔とファイルの保存場所を確認しておきましょう。短すぎてもパソコンに負荷がかかるので、5分程度が目安だと思います。

 ファイルの保存時に保存を指定するのは意外と手間がかかります。例えばデスクトップなど、新規のファイルを保存するフォルダーを指定しておくと便利です。

[保存]にある[次の間隔で自動回復用データを保存する]にチェックを付けて「分」を指定する。ファイルの保存場所は[既定でコンピューターに保存する]にチェックを付けて指定する
新規ファイルの作成後に[Ctrl]+[S]キーを押したときに表示されるダイアログボックス。先ほど指定した保存場所が選択された状態で表示される

ユーザー名を正しく設定する

 ユーザー名は見落としがちな設定の1つです。「ユーザー1」などになっていると、共同作業の際などに誰の履歴なのかがわかりにくくなり、ほかの人に迷惑をかけてしまいます。自分と認識できる名前に変更しておきましょう。

[全般]にある[ユーザー名]と[頭文字]を設定しておく。[Officeへのサインイン状態にかかわらず、常にこれらの設定を使用する]にチェックを付ける
設定した「ユーザー名」がコメントや修正履歴に反映される

編集記号はすべてONにする

 文章中に意図しない空白が含まれていたり、タブではなく大量の“スペース”でインデントしていたりする箇所が明確になります。「編集記号」と呼ばれる全角・半角スペース、改段、改行、タブなどを示す記号を表示するように設定しておきましょう。ディスプレイには表示されますが、紙やPDFへの出力時には非表示になるので安心してください。

[表示]にある[すべての編集記号を表示する]にチェックを付ける
余計なスペースやタブが含まれていることを確認できる

よく使う用紙設定を保存しておく

 資料の仕上がりは、余白や行間によって変わります。よく使う設定が決まっているなら[規定に設定]をしておくといいでしょう。都度変更する場合は[OK]をクリックして設定を完了します。

 なお、テンプレート(Nomal.dotm)とは、Wordの起動時に読み込まれるファイルです。[規定に設定]をクリックしたときに表示されるメッセージは、このファイルを更新していいかどうかを確認してます。標準では、C:¥Users¥(ユーザー名)¥AppData¥Roaming¥Microsoft¥Templatesに保存されています。

[レイアウト]タブにある[ページ設定]をクリックする
[余白]タブに切り替えて任意の数値で余白を設定する。[既定に設定]をクリックする
テンプレート(Nomal.dotm)に登録してもいいかどうかを確認するメッセージが表示される。[はい]をクリックする

 行間は[段落]ダイアログボックスで設定します。[1行][1.5行][2行]のほか、[固定値]を選択して、任意の行間を設定することもできます。

[レイアウト]タブにある[段落の設定]をクリックする
[インデントと行間隔]にある[行間]から選択可能。任意の数値で行間を設定したい場合は[固定値]を選択して、[間隔]に数値を指定する。[プレビュー]で行間隔のイメージを確認できる。[既定に設定]をクリックする
行間の設定先を、この文書もしくはテンプレート(Nomal.dotm)か選択できる

[ヘルプ]が不要なら[F1]キーを無効にする

 [半角/全角]キーを押そうとしたら、間違えて[F1]キーを押してしまってヘルプが起動してしまうことがありますよね。無効化する方法を紹介します。

 この設定はテンプレート(Nomal.dotm)に登録されます。設定後にWordを再起動して試してみてください。ヘルプが必要な時は[ヘルプ]タブから呼び出せます。

[リボンのユーザー設定]にある[ユーザー設定]をクリックする
[分類]から[[ヘルプ]タブ]を選択して、[コマンド]から[Help]を選択する。[現在のキー]に表示されている[F1]を選択して、[削除]をクリックする
[現在のキー]に何も表示されていないことを確認して[閉じる]をクリックする。[Wordのオプション]の画面に戻るので[OK]をクリックしておく

 なお、Excelで[F1]キーを無効にする方法も紹介しているので、よければ参考にしてください。