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Excelのわかっている新入社員が最低限知っておくべき基本関数!
2024年3月18日 06:55
学生時代に授業でExcelを使ったことはあるけど、よく覚えていない人いますよね? 特に「関数」には難しいイメージを持っているかもしれません。しかし、仕事で扱うExcelファイルの多くに関数は含まれており、避けては通れません。
とはいえ、よく使う関数は20個程度。諸先輩方もすべての関数は覚えていないので、安心してください。業務で扱う関数は自然と覚えますし、関数名は機能を表しているので、使っているうちに何となくわかってくるはずです。
今回は、最低限知っておくべき基本の関数をまとめました。効率良く関数を入力する方法と、基本関数の目的と動作をまとめておさらいしておきましょう。
関数の効率的な入力方法
まずは効率的な関数の入力方法を覚えてしまいましょう。「=」(イコール)に続けて関数名を入力、引数を指定するのがルールです。関数を利用した式は「関数式」や「数式」と呼ばれます。
関数の入力補助機能を活用する
半角の「=」に続けて、関数名の数文字を入力すると、リストが表示されて関数名を選択できる状態になります。入力補助機能があるので、関数名の綴りを覚える必要はなし。[関数の挿入]ダイアログボックスより効率的です。
例えば、SUM関数なら「=su」と入力して、[↓]キーで[SUM]を選択して[Tab]キーを押します。この操作により「=SUM(」まで入力されます。引数にするセル範囲をドラッグして選択。そのまま[Enter]キーを押せば数式の入力完了です。数式の終わりの「)」も自動的に補完されます。
合計・平均・カウントはセットで覚える
よく使われる「合計」「平均」「カウント」の関数は、まとめて覚えてしまいましょう。3つの関数は引数の指定方法も共通しています。
- セルB12の数式(SUM関数):=SUM(B2:B11)
- セルB13の数式(AVERAGE関数):=AVERAGE(B2:B11)
- セルB14の数式(COUNTA関数):=COUNTA(B2:B11)
COUNT関数とCOUNTA関数の違いに悩むこともあるでしょう。2つの関数は“数える対象”が異なります。COUNT関数は「数値のみ」を数えます。見た目が数字でもデータ型が文字列なら数えません。一方、COUNTA関数はデータであれば何でも数えます。数式の結果の空白("")も数えます。数値と文字列が混在するデータから意図的に「数値のみ」を数えたい場合にCOUNT関数を使ってください。
最大値や最小値を調べる機会は多い
データの中から最大値や最小値を調べる機会は結構あります。データを並べ替えればチェックできますが、表の形式によって、並べ替えできないこともあります。MAX/MIN関数を使いましょう。引数に指定したセル範囲における最大値・最小値を簡単に求められます。
- セルB15の数式(MAX関数):=MAX(B2:B11)
- セルB16の数式(MIN関数):=MIN(B2:B11)
MAXA/MINAという関数もありますが、MAX/MIN関数と文字列、論理値、空白のセルの扱いが異なることに注意してください。MAXA/MINA関数では、文字列と空白を「0」、論理値のTRUEを「1」、FALSEを「0」と見なします。例えば、MINA関数の引数に指定したセル範囲に文字列が含まれていると、意図せずに「0」が最小値として判定されてしまいます。
SUM関数以外の「合計」テク
数値を合計するには“SUM関数”と決めつけてしまうと、苦労する場面があります。以下の例を見てください。合計行ではSUM関数を使って小計行の値を足しています。
セルB14の数式「=SUM(B5,B9,B13)」は正しいですが、「,」区切りで引数を指定するのが少々面倒。指定する引数を間違えてしまう可能性もありますね。小計行が増減したら、数式を修正する手間もかかります。
小計行を含む表の集計は、SUBTOTAL関数を使うのが定番です。1つ目の引数によって集計方法を切り替えられる関数です。合計したい場合は「9」と指定します。
合計行のセルB14と小計行のセルB5、B9、B13には、それぞれSUBTOTAL関数を使った数式が入力されています。SUBTOTAL関数は、集計対象のセル範囲に入力されたSUBTOTAL関数を除外するため、合計行ではセルB2~B13をまとめて指定できます。
- セルB5の数式(小計):=SUBTOTAL(9,B2:B4)
- セルB9の数式(小計):=SUBTOTAL(9,B6:B8)
- セルB13の数式(小計):=SUBTOTAL(9,B10:B12)
- セルB14の数式(合計):=SUBTOTAL(9,B2:B13)
ただし、SUBTOTAL関数が集計から除外するのは“SUBTOTAL関数のみ”です。小計行にSUM関数が入力されていると正しく集計されないので注意してください。
条件指定の集計は「IF」付き関数
業種を問わず、特定の値を含む行を数えたり、合計したりする処理は欠かせません。条件を指定して集計する時に使える「IF」付きの関数も覚えておきましょう。
まずは条件を指定して“数える”COUNTIFS関数です。似たような関数として、COUNTIF関数もありますが、指定できる条件は1つのみ。COUNTIFS関数で1つの条件も数えられるので、COUNTIFS関数だけ覚えておけばいいとも考えられます。
- セルH3の数式:=COUNTIFS(C3:C15,G3)
- セルH4の数式:=COUNTIFS(C3:C15,G3,D3:D15,G4)
- セルH6の数式:=COUNTIFS(D3:D15,G6)+COUNTIFS(D3:D15,G7)
条件を指定して“合計する”時は、SUMIFS関数を使います。COUNTIF関数と同様に、1つの条件のみ指定できるSUMIF関数もありますが、SUMIFS関数で代用可能です。1つ目の引数に合計対象のセル範囲を指定して、条件の対象範囲と条件をセットで指定します。
- セルH3の数式:=SUMIFS(E3:E15,C3:C15,G3)
- セルH4の数式:=SUMIFS(E3:E15,C3:C15,G3,D3:D15,G4)
- セルH6の数式:=SUMIFS(E3:E15,D3:D15,G6)+SUMIFS(E3:E15,D3:D15,G7)
また、条件を指定して“平均する”AVERAGEIFS / AVERAGEIF関数もあります。使い方は、COUNTIFS / COUNTIF関数やSUMIFS / SUMIF関数と同じです。