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【エクセルテク】関数を使わなくても「表示形式」の工夫で見やすい表は作れる!

表示形式だけで、さまざまな表現が可能

 報告書などに載せるための表は、少しでも見やすくなるように工夫したいものです。数値の後ろに「円」や「件」といった単位を追加したり、状況を説明する「おおむね順調」「遅れ気味」のようなコメントを添えたりすることもあるでしょう。強調したい文字色を変更することもあります。

表を見やすくするために「円」などの単位や、状況説明のコメントを添えることがある。強調する文字色を変更することもある

 このような場合、文字の直接入力や、手作業でフォントの色を設定するのはスマートではありません。Excelに慣れていれば、関数や条件付き書式で処理できると考えるかもしれませんが、果たしてそこまでしっかり作り込む必要があるでしょうか?

 データそのものを変えたいのではなく、見た目を少し良くしたいだけなら、難しい数式や機能を利用する意味は少なく、後々に扱いにくくなる可能性もあります。

 そこで、セルの「表示形式」で工夫する考え方を覚えておきましょう。例えば、数値の「10000」を「10,000円」と表示したり、数値を判定して書式を変更したりすることも可能です。

数値に単位や補足を付ける

 まずは表示形式の基本的な使い方をおさらいしておきましょう。数値に単位や簡単な補足を付けたい場合は、その文字列を「"」で挟んで指定するだけです。例えば、桁区切り記号を追加したうえで「円」と表示したい場合は以下のように指定します。セルの数値は変更されないため、合計や平均などの集計もできます。

#,##0"円"

表示形式を設定するセル範囲を選択して、[Ctrl]+[1]キーを押す
[ユーザー定義]をクリックし、[種類]に「#,##0"円"」と入力する
「120,000円」のように桁区切り記号が設定されて、末尾に「円」と表示された。セルの値そのものは「120000」のままであることがわかる

条件に応じて表示を切り替える

 では、表示形式を使って、条件に応じて表示を切り替えてみましょう。IF関数のように、指定した値を基準にして表示を切り替えられます。ここでは、達成率100%以上で「達成」、70%以上で「注意」、それ以外は「未達」と表示してみます。

[>=1]0% "達成";[>=0.7]0% "注意";0% "未達"

 指定できる条件分岐は最大3つまでです。条件は半角の「[]」で囲み、表示形式と表示したい文字列を続けます。続きの条件は「;」で区切ります。

表示形式を設定するセル範囲を選択して、[Ctrl]+[1]キーを押す。[ユーザー定義]の[種類]に「[>=1]0% "達成";[>=0.7]0% "注意";0% "未達"」と入力する
セルの値に応じた文字列が表示された

 文字の色を変更することもできます。条件の前に「[赤]」や「[青]」のように、半角の「[]」で色名を指定します。このテクニックは、マイナスの数値は赤字にするといった用途にも使えます。

[>=1]0% "達成";[青][>=0.7]0% "注意";[赤]0% "未達"

表示形式を設定するセル範囲を選択して、[Ctrl]+[1]キーを押す。[ユーザー定義]の[種類]に「[>=1]0% "達成";[青][>=0.7]0% "注意";[赤]0% "未達"」と入力する
セルの値に応じて、文字色が変更された

[Ctrl]+[J]で改行する

 表示形式で「改行」できることも覚えておくと役立つシーンもあります。[種類]に入力した書式記号の改行したい位置にカーソルを移動して、[Ctrl]+[J]キーを押します。

 なお、入力欄は改行後の表示を確認しづらいため、後ろの条件から順に改行位置を設定すると失敗しにくくなります。この例では、まず「 "未達"」の前にカーソルを移動して[Ctrl]+[J]キーを押して改行、その次に「 "注意"」の前で改行といった操作になります。以下は、改行位置のイメージです。

[>=1]0%

"達成";[青][>=0.7]0%

"注意";[赤]0%

"未達"

入力済みの書式記号の「 "未達"」の前にカーソルを移動して、[Ctrl]+[J]キーを押す
「 "未達"」以降が改行される。「 "注意"」の前にカーソルを移動して、[Ctrl]+[J]キーを押す
「 "注意"」以降が改行される。「 "達成"」の前にカーソルを移動して、[Ctrl]+[J]キーを押す
「 "達成"」以降が改行される。[OK]をクリックする
%表示と文字列の間に改行が挿入された

 表示形式をうまく利用することで、“必要十分”な設計に近づけることは、実務でも意識しておきたいポイントです。関数でできることは多いですが、その分だけ構造は複雑になります。表示形式で済ませられないか? と一度立ち止まることで、よりシンプルで扱いやすい表を作成できるでしょう。