いまさら聞けないWindows 10のTips
第187回HDD/SSDの容量不足の救世主!“ファイルのオンデマンド”を活用する
2017年11月20日 06:10
度重なるアップデートによって、次第に使いやすさを向上させつつある「Windows 10」。普段、何気なく使っているかもしれませんが、いつのまにか追加された新機能や知らずに過ごしていた便利な機能、隠れた機能なども存在します。本連載では、そんな知っておくと便利なWindows 10のTipsを紹介します。
「OneDrive」を使ってHDD/SSDの空き容量を増やす方法
Windows 10の「Fall Creators Update」の提供が開始され、「OneDrive」の同期方法が拡張されました。
これまでの同期方法は、パソコン上とクラウドの両方で同じファイルを保管する必要がありました。たとえば、クラウド上に1GBのファイルがあれば、同じくパソコン上の「OneDrive」フォルダーにあるファイルも1GBの容量を消費していたことになります。
これに対して「Fall Creators Update」以降の「OneDrive」では、“ファイルのオンデマンド”という機能が新しく利用可能になりました。
これは、簡単に解説すると、クラウド上に完全なファイルを保管し、パソコン上には、そのファイルを開くための最低限の情報(ファイル名やサムネイルなど)しか保管しない方式となります。仕組みは違いますが、一種のショートカットのようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。
パソコン上のファイルは、データ本体を持っていませんので、ファイルを開く時はインターネット経由で「OneDrive」からデータ全体をダウンロードする必要があります。しかし、開かない限りは、本来あるはずのデータ本体をパソコン上に保持する必要がありませんので、HDD/SSDの容量を節約できることになります。
ファイルのオンデマンドは、「OneDrive」の設定画面で有効化できます。有効化後は「エクスプローラー」上のアイコンで同期状況を確認できます。
・雲のマーク:「OneDrive」上に実体があり、パソコン上には実体がないファイル
・上下の矢印:同期中
・白チェック:パソコンにも実体があるファイル
・緑チェック:常にパソコン上に保存されるファイル
もしも、パソコンのHDD/SSDの容量不足に悩んでいる場合は、この機能をうまく活用することをおすすめします。
使い方は、「OneDrive」フォルダーに保存されているファイルやフォルダーのうち(同期済みのもの)、あまり使用しないものを「エクスプローラー」で選択し、[空き容量を増やす]を選択します。
すると、パソコン上からデータ本体が削除され、「OneDrive」上にのみデータ本体が保存されるようになります。
ファイルを開かない限り、データ本体がパソコン上にダウンロードされることはありませんので、パソコン上のHDD/SSD容量の消費を節約することができます。