Windows 11で絶対使いたいアプリ
すべてのWin32アプリにWindows 11の「マイカ」効果を強制適用する「Mica for Everyone」【4月14日追記】
レガシーなアプリもちょっとだけオシャレに? v1.0.6.2では日本語化が可能に
2022年2月4日 06:55
Windows 11へアップグレードしたらぜひ試していただきたいオンラインソフトを紹介する本連載。第8回目となる今回はすべてのWin32アプリに「マイカ」マテリアル効果を強制適用する「Mica for Everyone」だ。
Windows 11で絶対使いたいアプリ 2021年 記事一覧
マイカ(Mica)とは「雲母」の意。Windows 11の「Fluent Design System」においてはアプリケーションの背景に用いられ、
- 背後にあるデスクトップ壁紙の色を尊重
- 「アクリル」マテリアル効果とは異なり不透明
- アクティブなときはだけ色をもち、フォーカスのあるウィンドウを際立たせる
といった特徴を持つ。雲母のようにアクティブなウィンドウと非アクティブなウィンドウの重なりが視覚的にわかりやすく、それでいて色が固定されておらず、微妙にパーソナライズされており、デスクトップ壁紙をはじめとするデザインと調和がとれ、親しみやすいところが魅力だ。
また、「マイカ」マテリアル効果では視覚エフェクトを生成する際、デスクトップ壁紙が一度だけサンプリングされる。そのため、アプリのパフォーマンスを損なうことないのも利点といえるだろう。
しかし、この「マイカ」マテリアル効果が適用されるのは基本的に最新のUIフレームワークを用いたモダンアプリのみだ。Win32アプリには適用されないため、古臭さがかえって際立ってしまっている。
すべてのWin32アプリに「マイカ」を強制適用する「Mica for Everyone」
ならばいっそのこと、Win32アプリにも「マイカ」マテリアル効果を強制的に適用してみればどうだろうか――それを手軽に実現できるようにしたのが、今回紹介する「Mica for Everyone」だ。あくまでも実験的なアプリであり、日常的な利用には適さないが、興味深い試みではある。
なお、本アプリを利用するには、Windows 11 ビルド 22000(2021年秋に正式にリリースされたビルド)以降が必要。Windows 10では機能しないので注意したい。
実行ファイル(MicaForEveryone.exe)を起動するとタスクトレイに常駐し、トレイアイコンの右クリックメニューからアプリ背景(Backdrop)のタイプを「Mica」へ変更できるようになる。
「マイカ」マテリアル効果が適用されるのは、タイトルバーやウィンドウの枠など、所謂「非クライアント領域」(non-client area:アプリウィンドウのうち、OSが管理する部分)だ。Win32アプリの非クライアント領域は狭く、また「マイカ」マテリアル効果の色合いは微妙なため、ハッキリとした違いは感じられないかもしれないが、よく見るとほのかにデスクトップ壁紙の色が反映されているのがわかる。ウィンドウタイトルのテキスト背景がちゃんとレンダリングされないのは、実験的なアプリゆえに仕方のないところだが、今後の改善に期待したい。
そのほかにも、本アプリではタイトルバーの色も変更可能。OSがダークモードなのにWin32アプリのタイトルバーは明るいままで違和感があるといった場合に、ダークモードを強制適用できる。
さらにWindows 11のプレビュービルド(22523以降)ならば、「アクリル」マテリアル効果なども選択できる。これだと一気に雰囲気が華やかになり、レガシーアプリでもなかなかオシャレに見える。
なお、[Extended Frame Into Client Area]というオプションはあくまでも試験的に用意されているもので、有効化してもレンダリングが乱れるだけなので使うことはないだろう。また、レンダリングの不具合を回避するため、設定ファイルで効果の強制適用を除外するプロセスを指定できる。くわしくは「GitHub」プロジェクトページのヘルプを参照のこと。
[2022年4月14日編集部追記] 4月14日付けでユーザーインターフェイスの日本語化が可能になったv1.0.6.2が公開された。
ソフトウェア情報
- 「Mica for Everyone」
- 【著作権者】
- Mohammad Amin 氏
- 【対応OS】
- Windows 11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.0.4.1(22/01/06)