やじうまの杜
23年前に開発終了したにもかかわらずいまだ「定番」と呼ばれるアプリがあるらしい
みんなはどれが好き?
2022年2月24日 16:31
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
聞くところによると、1999年に開発が終了しているにもかかわらず、いまだ「定番アプリ」と紹介され、愛用者の多いWindowsアプリがあるのだそうです。
開発が止まった時点から、最も長く使われ続けている大人気アプリと聞かれたら、真っ先にコレが思い浮かびます。 このアプリは1999年6月のものが最新版で、以後開発は止まっていますが、未だ書籍等で「定番アプリ」と紹介され愛用者が多いと聞きます…。pic.twitter.com/LYOSQTjhPY
— くいなちゃん (@kuina_ch)February 23, 2022
これは「Stirling」という名前のバイナリエディターで、現在でもベクターから無償でダウンロードできます。「使いやすさと高機能を両立した最強の新・定番バイナリエディタ」という一行概要が添えられていますが、もう20年以上前のアプリなのですね。配布ファイルがLZH形式で圧縮されていたり、親ウィンドウのなかに子ウィンドウを複数開く「MDI」インターフェイスになっているところが時代を感じさせますが、とくに問題なく利用できるようです。
バイナリエディターとは、その名の通り「バイナリファイル」を編集するためのアプリのことです。PCのデータは「0」と「1」(ビット:bit)からなると聞いたことがあると思いますが、バイナリエディターは画像ファイルや実行ファイル、圧縮ファイルなどをそうした2進法(バイナリ:binary)で扱い、ビット単位で閲覧・編集できるようにします。ただし、すべてを2進数で扱うのは煩雑なため、バイナリエディターでは16進数(00~FF)単位でデータを扱うのが一般的です。
普通の人にはあまり縁のないアプリかもしれませんが、一部の業種やいわゆる「逸般の誤家庭」にとっては必須のアプリで、動かないアプリ・壊れたファイルをちょちょいと修理したり、独自フォーマットのファイルを解析して開けるようにしたり、ゲームのセーブファイルの一部だけ書き換えてなにか面白いことが起こらないか試したりするのに用いられることが多いようです。PCの黎明期からある関係で、早々に完成の域に達してしまったジャンルでもあり、現在でも更新されているものは少ないようですね。古くからある・手に馴染んだものをずっと使い続けている人が多いようです。
窓の杜では残念ながら「Stirling」を扱ったことがなかったのですが、これに似たアプリとしては「Binary Editor BZ」(BZ Editor)が有名で、「Stirling」ではなく「BZ」を常用しているという声も多く聞かれました。また、「PowerWitch the Royal」や「Visual Studio Code」の拡張機能「Hex Editor」を使っている方もいらっしゃるようです。そのほかにも、現在でも開発が続いているバイナリエディターとしては「FavBinEdit」があります。
みなさんはどんなバイナリエディターを使っていらっしゃいますか? お勧めがあれば教えてくださいね。